稽古場日誌
ニュージェネレーション(体験談)研修生 2013/03/31
はっきり言って、人はそんなにすぐに変われない。
私は研修生としての1年で人生180度ガラッと変わってしまえるだろうと、随分甘い考えをし、期待していた。
そんな短期間でできるものなら誰も苦労しないよと当時の自分にツッコミを入れてやりたい。
稽古さえしていれば、舞台の上で何にも困らず、何でもできるようになれると思っていた。
そんな魔法の杖のようなものはない。
あったとしてもよほど努力と気が遠くなるような時間をかけないと手に入らないだろう。
亀の歩みでもいい、できなくてもいい、それが自分なんだと、自分を知って、受け入れることから全てが始まると最近ようやくわかりはじめた。
いくら理想を高く持ったところで、自分が持てる力には限りがある。
そのわずかな持てる力を100%使うことだってなかなか難しい。
そんな葛藤へと続く道の入り口が、研修生として過ごした時間だったと思う。
2012年度研修生 山下 真央子