稽古場日誌

ニュージェネレーション(体験談)研修生 1997/03/31

年間ワークショップ参加者の体験談/中井尋央

まだ学生だった僕にとって山の手事情社は大人がたくさんいる演劇の現場でした。
実 際、半年間では技術なんか身につきはしなかったのだけれど、たいして中身が無い頭を抱えて悩んだり、くだらない工夫をして笑ったりした経験が思い出されま す。その経験は、自分の能力に向き合うようになるためのきっかけとなりました。社会的なものから外れたところで考えると、自分が本当に生きていくことを探 そうとする、とても長い時間が待っていました。同じように感じている仲間と、そして自分より長くそんな時間を過ごした大人たちと付き合えたのは僕にとって 貴重な時間でした。

1996年度研修生 中井 尋央
1997年カルタゴ国際演劇祭より劇団OM-2に参加。以降すべての国内公演、海外公演に主要なメンバーとして参加する。またダンサーとしてクラシックバレエ公演、現代舞踊作家振付作品等にも出演する。

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