稽古場日誌
今年も研修生修了公演の季節がやってきた。
ベタ稽古期間に入り、演出の斉木さんはじめ先輩方が、研修生たちと日々熱い稽古を繰り広げている。
先日、通し稽古を見学させてもらった。
通し稽古といっても構成が日々変わる。変化、変化の時期。
昨年、一昨年と研修生生活を送っていた私は、毎日の変化についていくだけでもいっぱいいっぱいだった自分を思い出し、ちょっと胸がぎゅーっとした。
「若さ」をひしひしと感じる舞台。
自分たちの内面を、感情を、生き様を… 様々な自分たちを表現したい！！
という思いが伝わってくる。
一方でこれからまだまだ面白くなりそうな余白がある印象だった。
通し稽古後に先輩たちからのダメだしを真剣に聞く研修生の表情からは、「この作品をもっともっと面白くしたい！！」という負けん気が感じられるような気がして、ワクワクした。
今期の研修生は20代前半の7人と20代後半1人と50代おっちゃんという構成。
若いのにしっかりしているなと思ったり、ピュアな子だなと思ったり、ゴーイングマイウェイだなと思ったり、笑顔が胡散臭いなと思ったり、不器用だけど憎めない奴だな思ったり、いい子ちゃんすぎると疲れちゃうぞと思ったり、ポイント抑えてるなと思ったり、あぶなっかしいなと思ったり、お調子者だなと思ったり… 今年も個性豊かなメンバーがそろっている。
ちなみに20代後半と50代の年長組は、昨年一緒に研修期間を過ごした同志だ。
若いもんに負けないパワーできっと楽しませてくれると思う。
研修生の稽古場日誌を読んでも、それぞれが自身と格闘している様子が感じられるが、本番が迫ってくればくるほど、追い詰められれば追い詰められるほど、さらに自分自身と対峙せざるを得ないと思う。
もう一歩深く、もう一段高く、もう一重厚く… 今期の9人にしか表現できない「燦燦と淡淡と」した世界。
ぜひ劇場でたっぷりとご堪能ください。
武藤知佳
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2015年度研修プログラム修了公演「燦燦と淡淡と」
日程＝2016年3月10日（木）〜13日（日）
会場＝シアターノルン
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