稽古場日誌
９人の研修生。
実はそんなに接してはいない。
彼らがどんなエネルギーを持っていてどんな演技をするのかを知らない。
男５人。
1人目・・私より年上の彼は、自分からおはようございますと言わない。
2人目・・女子より可愛い顔をしている彼は、私にすごく気を使う。
3人目・・生まれたての子鹿のようにいつも震えている。
4人目・・去年の11月公演中、彼のツイートで爆笑した。
5人目・・体は大きいのだけど、５歳児くらいに見えるあどけなさ。
女４人。
1人目・・私の感覚とはだいぶズレているなと毎回思う。
2人目・・衣裳作業中、目の前でグーグー眠っていた。
3人目・・美人なのに服装が大雑把。
4人目・・本番中の楽屋裏ピザパーティーに乗っかってくれた。
こんなことしか知らない。
そんな９人の研修生達よ。
私が君たちに抱いている少ない情報を裏切ってくれ。
先日稽古場でこんな会話を聞いた。
それは私より年上の研修生と、若いけど顔が若くない若手劇団員。
若「あいつまた怪我してない？」
研「はい、また腕から血を流してます」
若「何やってんの？」
私（稽古で何やってんだ・・・？）
研「◯◯が稽古で◯◯の腕に噛み付いて引き千切ったんです」
若「えええええ！？」
私（マジか・・・）
研「噛んだ、じゃなくてこう噛みちぎってえぐれて」
一体どんな稽古をしているというのだ？
まさか本番でも噛みちぎったりしないだろうな？
いやいや、彼らは１年間俳優として勉強してきたはずだ。
そこはそれ、本番ではそのエネルギーを演技に変えるだろう。
そう期待して「燦燦と淡淡と」を楽しみにしている。
９人の後輩たちよ、ガンバレ！
水寄真弓
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2015年度研修プログラム修了公演「燦燦と淡淡と」
日程＝2016年3月10日（木）〜13日（日）
会場＝シアターノルン
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