稽古場日誌

オイディプス@Tokyo 川村 岳 2017/01/09

新年の神託

作中「父を殺し、母と交わり子をなす」とオイディプスが授けられる神託は、ただの神話なのだろうか。現代の私たちも実は依然として強固な神託に縛られているのではないか。劇団員が自分にとっての神託を語ります。
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2017年正月、親戚が一堂に会した新年会での出来事。

姪っ子(4才)に、最近何が好きなの? と聞いたところ、迷いなく
「マイケル!」
と大きな声で答えた。
マイケル? ハテ…? ミッキー(マウス)じゃなくて?
「マイケル!」
と再び姪っ子。

よくよく聞くとマイケル・ジャクソンのことだった。
4才で、マイケル… どこで知ったんだと思いながら、理由を尋ねると
「だってマイケル格好良いじゃん!」
とのこと。
親に聞けばオヤツの時間よりマイケルのミュージック・ビデオを観賞する方を選ぶらしい。

友達(4才)との会話が成り立つか心配はさて置き、意気揚々と踊り出す姪っ子。

「びーりー! (Beat It)」
「すりなる! (Smooth Criminal)」
「りらー! (Thriller)」

こんなに興奮した彼女を見るのは初めて。
ムーンウォークやってとお願いすると
「むーんうぉーく! (普通のうしろ歩き)」

サンタさんからのクリスマスプレゼントはマイケルのコスプレ衣装。飛び上がって喜んだとのこと。

姪っ子のダンスを見た後、親戚が口々に俺に向かって
「あんたの小さいころにソックリ。」
「血は争えないわね~」

そう言えば、俺も小さい頃親戚の前で歌って踊って寸劇を披露していたな…

そしてこの姪っ子、最近顔が俺に似てきたな…

ダンスを終え、ドヤ顔で姪っ子が感想を求めてきたので

「You are me? (お前は俺か?)」

キョトンとする姪っ子であった。

川村岳

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若手公演「オイディプス@Tokyo」
2017年2月23日(木)~26日(日)
すみだパークスタジオ倉
公演情報はこちら

Oedipus@Tokyo

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