稽古場日誌

オイディプス@Tokyo 研修生 2017/02/20

大真面目にふざけろ

お久しぶりです。覚えていらっしゃるでしょうか? 研修生の倉橋建です。
タイトルは昔、とある演出家に言われた一言です。
これが出来りゃ大概のことは上手くいくのですが…。難しいんですよね。

さて、間もなく先輩方の『オイディプス@Tokyo』が本番! 
先輩方は乾燥も相まって声も枯れ枯れ、 冬場にも関わらず汗も垂れ垂れ。
暖房なんかいれちゃいないのに熱気ムンムン。
ある先輩は言いました。
「あそこ(稽古場)空気悪いから近づきたくない」
全く同感です!

と、ここまで書いといて私、実は山の手事情社の本番を観たことがありません。
今回、稽古場見学をして初めてその端っこに触れたところです。
そんな私が物申す。

「これ、絶対おもろいやん!」

ご存知とは思いますが、山の手事情社は《四畳半》 というスタイルを使って表現を行います。一見すると、 何故その様に動くのだ? と疑問を持つと思います。
しかしこれは、私なりの解釈ですが、 感情の流れや大きさを身体のある一点に集中させ、その他の身体を敢えて不安定にする事で、今起こっている出来事や心情、情景を分かり易く投げかけられるスタイルなんじゃないかと思うのです。

一方、私たち研修生は即興で演じたものを、さらに様々な面白さを追求するという稽古を繰り返しています。それを元に本番にする、というスタイルで芝居を作ります。
あれあれ?
研修生は、《四畳半》と関係ないことしてない? って思われた方。
正解です。私もそう思っていた口です。ですが、これがそうじゃないから面白い。

《四畳半》はコミュニケーションの形を変えたものだと思うんです。
《四畳半》は、しっかりした身体と、アドリブの時に使う頭の回転。「心・技・体」全てを使わなくては出来ないスタイルです。
その入り口とは? と辿った時に、我々研修生の稽古があると思うのです。

是非とも『オイディプス@Tokyo』、ご覧になって下さい。
そして興味を持たれましたら、我々研修生の公演『Anniversary』も併せてご覧下さい。
先輩方はご覧下さった皆様に、絶対に興味を持って戴けるものをお届けしてくれると信じています。
私は何も心配することなく、まだ顔を見ていない皆様と劇場でお会いできることを楽しみに本番に望みます。

それでは皆様、劇場でお会いしましょう。

倉橋 建

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