稽古場日誌

Anniversary 川村 岳 2017/03/11

2017年3月23日(木)~26日(日)は研修生にとって輝かしい記念日となるか?

只今稽古場の二階にて、この日誌を書いている。
一階では研修生が修了公演の稽古真っ最中である。

山の手事情社の稽古場は、建物の構造上二階へ上がるのに一階の稽古場を通らなくてはならない。

少し前までは、一階の稽古場を通るたびに稽古中の研修生達が意識を私に向けて、
「おはようございます!」
と元気に挨拶していた。
挨拶なんかいいのに、と内心思っていた。
本番間近の今、一階の稽古場を通ると研修生達は、
「……。」
ガン無視である。
いや、正確にはガン無視ではなく余裕がないのである。アップアップなのだ。
数週間前まで学生のようにキャッキャッ言っていたヤツらが、虚ろな目で虚空を見つめている。口角が下がりまくっている。
良し良し! 恐らく自分自身の内面の深いところを掘っているのだろう。
……いや、夕飯の献立を考えてるのかもしれない。
とにかくいい意味でピリピリしている。
ドキドキとイライラを行ったり来たりしている。
良い傾向だ!
追い詰められている俳優は思いもよらない力を発揮する。(かもしれない)
作品はきっと面白くなる! (ハズだ!)

ふと演出席にいる浦弘毅を見ると、
「……。」
ずっと悩んでいる。
心なしか年老いたように見えた。

川村 岳

**********

2016年度研修プログラム修了公演「Anniversary」
日程:2017年3月23日(木)~26日
会場:シアターノルン
詳細はこちら

2017年度研修プログラム「俳優になるための年間ワークショップ」
オーディション開催中
詳細はこちら
■年間ワークショップ参加者体験談
■年間ワークショップカリキュラム

稽古場日誌一覧へ