稽古場日誌

班女 水寄 真弓 2017/06/10

自由に

花子という女性は
駅のホームで半日男を待っている。
ずっとずっと待っている。

待っている間
男のことだけを考えているのだろうか。
だとしたら
尋常ではない集中力を持っている
けれどつまらない女性だ。

実子という女性は
実に人間の嫌らしい部分を持っている人だ。

この二人が毎日どんな生活をしているか
想像するだけでもゾクゾクする。

なので
吉雄は私にとって邪魔者でしか無い。

ご覧になる際は
三島由紀夫 近代能楽集「班女」を読まれることを
お勧めする。

上演前はお酒を飲まないほうが良い。
満腹や空腹を避け、小腹が空いたくらいで観て欲しい。
瞬きは少なめに。
呼吸をできるだけゆっくりと。

後はご自由に。

水寄真弓

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「班女」
2017年6月30日(金)~7月4日(火)
The 8th Gallery(エースギャラリー)
公演情報はこちらをご覧ください。
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