稽古場日誌

テンペスト(2018年) 川村 岳 2018/03/16

よくわからないとは

先日『テンペスト』の稽古場を見学した方から、以下の様な感想を頂きました。
「よくわからなかったけど、面白かったです。」
凄く正直な感想だと感じました。
山の手事情社の表現スタイル《四畳半》は最初どう見たら良いのか戸惑うでしょうし、すごい熱量でいい大人が顔を付き合わせて稽古しているのは引いてしまう部分もあるかと思います。
ストーリーだったり登場人物の関係性やその背景のことも、シーンを抜粋している稽古のせいでよくわからないと思います。

しかし「よくわからない」ことは悪いことばかりではありません。
例えば絵を見て「よくわからなかったけど、良かった。」美味しいご飯を食べて「よくわからなかったけど、美味しかった。」でOKなのだと思います。
逆に「よくわかった」からといって面白いとは限りません。
要は見ている人や相手の感覚に訴えられたかどうか、という事だと思います。
言葉の伝わらない海外公演に向けて上記のことは大変重要だと感じています。
「日本人のやる芝居、よくわからなかったけど面白かったよ。」という感想が得られる様に頑張ります!

川村 岳

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劇団山の手事情社ヨーロッパツアー壮行公演『テンペスト』
(下丸子×演劇ぷろじぇくと2018特別企画)
日程=2018年4月12日(木)~13日(金)
会場=大田区民プラザ 大ホール
詳細はこちらをご覧ください。

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