稽古場日誌

仮名手本忠臣蔵 2018/12/07

『忠臣蔵』討ち入り瓦版 18 〜黒船の衝撃〜

気がつけば、12月……!
なるほど、クリスマス臭がするわけだ。

ガッツリ仕事中と、寝る前の小一時間以外は『忠臣蔵』の事しか考えられないのに、遅々として仕事は進まず……。
なのに、仮舞台が建てられてビックリするわけだ。

急ピッチで瓦版をあげますので、ひとつひとつの記事が、私達からの熱い叫びだと思って読んで頂ければ幸いです。

今回は、私がまだ福井県で「劇団 キャ◯メルボ◯クス」の芝居の真似事をしていた時代(恥)、20年以上前から、「山の手事情社」を知る大先輩。
たけださんです!

「山の手事情社」との出会いについて、お話を頂きました。
その衝撃のコメントがこちらです。

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これから話す事は過去、日本が初めて黒船を見た時と、同じ様な衝撃を受けた私の体験です。

初めて山の手事情社と出会ったのは数十年前の事です。

まず、安田さんが教えてくださった事は大きく演じる事。

どういう事か私達が理解できないでいると山の手の俳優さんが手本を見せてくれました。
「好きだ~‼︎」
と、芝生に走りこみ叫んで倒れる。
それを私達にもやるように言われたが、実際にやって見ると思うように体は動いてくれなかったのを覚えている。

色んな指導を受けている間に、山の手事情社の舞台公演「夏夢ちゃん」が上演された。
私は一番後ろの席に座り、上演開始から舞台に引き込まれた。

絶望するほど刺激が無い田舎で育った私にとって、まさに黒船を初めて見たような衝撃でした。

その後、黒船は何もなかったかのように帰って行き、私は次なる黒船を探しに地元の劇団に色々と関わったが、黒船を見つけることはなかった。

東京に来てからは、山の手事情社のワークショップに参加するようになり、筋トレ、発声、即興、ダメ出しの数々に懐かしさを感じ「やっぱりこれだ」と感じさせられました。

安田さんの演出は、地元の公演で永久に終了だと思っていたので、昨年の『忠臣蔵』は、とても楽しかった。
もっとやりたいと思った。

黒船の作品は、やっぱり特別だったのです。
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安田さんは、マシュー・ペリーだったのか……!

どうでしょう?
今回参加者の皆様も、黒船の到来を感じて下さっているのでしょうか。

確かに、私にも身に覚えがあります。
上◯隆也氏の真似事をして「男に生まれたかった。相当モテただろうな」とバカ過ぎる黒歴史を発端に演劇を始め、声を枯らすまでソウルフルに演れれば本望と思っていたお粗末な私には、安田さんのワークショップ&公演で、黒船襲来の衝撃がありました。

今や黒船の船員です。
海が荒れた時に「ボート出します⁉︎ ボート出しますか⁉︎」と騒いでいる船員ですが。

時代間は空きますが、黒船到来に目を白黒させている日本人の様子が伺えるかもしれません。

海よ、いい感じに、荒れろ!

演出アシスタント 辻川ちかよ

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下丸子×演劇プロジェクト2018
区民参加劇『仮名手本忠臣蔵』
構成・演出=安田雅弘
原作=竹田出雲・三好松洛・並木千柳
日程=2018年12月15日(土)~16日(日)
会場=大田区民プラザ 大ホール
主催=公益財団法人大田区文化振興協会

『仮名手本忠臣蔵』チラシ(1)

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