稽古場日誌

あたしのおうち 高島 領也 2019/02/21

思い上がり

幼い頃から人の前で芸を披露するのが好きだった。
僕が幼稚園児だった頃は、当時好きだったお笑い芸人の真似をして、先生に「吐くからやめて」と言われるほどに笑わせた。小学生の頃はクラスメイトとコンビを結成しネタを披露していた。小学生のくせにいっちょまえに解散を宣言したりもしていた。
中学高校では生徒会に入り、全校生徒の前で、あらゆる人にいちゃもんをつけていた。
今も昔もやっている事は変わらないが、昔から人の前に出て何かをするのが好きだったのだろう。
その原動力は「俺が面白いと思うのに、なんでみんな面白いと思わないのか? 面白いと思え!」と不満に思っていたところにある(今でもそう思う)。よく考えるととんでもなく傲慢な奴だったと思う。面白いと思うのは人それぞれであるのに、それを強制しようとは随分と思い上がった子供だったと今は考える。

そんなフラストレーションが山の手事情社の門を叩いた理由だった。自分が研修生になった2年前もそんな思い上がりがあった。僕個人が面白いと思う話でも、周りからするとちっとも面白くないことがよくある。面白い事を経験しても「これは面白い」ということを伝えるためにはたくさんの工夫と体力を使うのだ。

研修生達は自分が面白いと思っている事を「本当に面白く」するために必死になっている。
彼らがどんなことを面白く思っていて、それをどう面白く伝えるのか楽しみだ。

高島領也

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あたしのおうち

2018年度研修プログラム修了公演『あたしのおうち』
日程:2019年3月6日(水)~10日(日)
会場:大森山王FOREST
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2019年度研修プログラム「俳優になるための年間ワークショップ」
オーディション開催中
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年間ワークショップ参加者体験談
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