稽古場日誌

テンペスト 2014/11/17

「テンペスト」あらすじ

シェイクスピアの後期の四作品をとくにロマンス劇と呼ぶことがあります。
家族の離散と再会、罪の償い、和解、許しなどが共通のモチーフとなっており、「テンペスト」でも同様のテーマが盛り込まれています。

12年前、弟アントーニオの謀略によってミラノ大公の地位を奪われて失脚し、幼い娘ミランダとともにある島に流れ着いたプロスペロー。彼はある日復讐のために魔術を使って嵐を起こし、アントーニオとナポリ王アロンゾーら一行の船を難破させてこの島におびき寄せます。彼はアロンゾーと離ればなれになった王子ファーディナンドと娘ミランダが恋に陥るように仕向けます。島の別の場所では、アントーニオと弟セバスチャンによるアロンゾー殺害の陰謀や奴隷キャリヴァンのプロスペローへの反乱が企てられますが、彼は右腕である空気の妖精エアリエルを使い、事前に阻止します。かつての仇敵たちを翻弄し懲らしめていくプロスペローでしたが、やがて復讐のむなしさに気づき、彼らの罪を許す決意をするのです。そして最後にミラノ大公の姿で彼らの前に現れ和解します。アロンゾー親子の再会、ファーディナンドとミランダとの結婚も実現し、プロスペローは魔法の衣を脱ぎ捨てて自由の身になり、ミラノでの生活へ戻る決意を語ります。

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