稽古場日誌

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 福冨 はつみ 2015/11/07

「タイタス・アンドロニカス」を振り返って

山の手事情社の「タイタス・アンドロニカス」は16年目、私が「タイタス・アンドロニカス」と出会ってからは10年。2005年、スイス・ドイツ、そして日本では今回上演する劇場 吉祥寺シアターでの公演が最初。その後の再演の稽古、本番を合わせれば、何度観ただろう。

でも、毎回違う気持ちになる。観るたびに、ビビッとくる役が違う。その時の自分を感じるとき。振り返ればの話だけど。

本や音楽が同じ作品でも毎回感じるものが違うように、演劇もそうなんだと今回改めて思う。
特に演劇は、作り手も深化し、観る側もひとりひとり変化しているのだから、それは再演なのか? 新作なのか? 新演出?
再演というのは難しいカテゴリーだな。
でも、10年も付き合える作品があるなんてありがたい。もっともっとそんな作品と出会いたいと思う。

これから日本でも、もっと多くの再演作品が上演され、観られることを願います。

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『タイタス・アンドロニカス』『女殺油地獄』公演情報
https://www.yamanote-j.org/performance/7207.html

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