稽古場日誌

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 鯉渕 翼 2015/11/05

悪の魅力

敵役、悪役が大好きだ。何かと葛藤状態にあったり情緒不安定になったり悩みの多い正義の存在よりも、自分の欲求に忠実でシンプルで揺るがない目標を持ち、生き方に嘘がない何処までも外道まっしぐらな悪は魅力的だと思う。だいたい最...

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 谷 洋介 2015/11/03

ひとつの舞台で二度も・・・

「タイタス・アンドロニカス」で僕は二役を演じます。そしてどちらの役も殺されます。 ひとつの舞台で二度死ぬのです。 僕自身が過去に死ぬって思ったのは、小学生のときに自転車で急ブレーキをかけたら後輪が浮いて一回転したときと...

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 山本 芳郎 2015/11/01

再演するたびに思うこと

演劇は世の中に対し何の役にも立たない。 どんなに残虐な行為や争いを描いた作品を作って社会に訴えても、いま世界中で起きている残虐な事件、テロや戦争をやめさせることは出来ない。 本気で社会を変えたり貢献しようとするなら、政...

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 小笠原くみこ 2015/10/30

現代への置きかえ

最近「マイノリティ」という言葉に出会う機会が何度かあり、(遅!)なんとなくの感覚だった「マイノリティ」が、改めて「タイタス・アンドロニカス」を上演することで、腑に落ちた感じがした。 ローマという大国の将軍タイタス・アン...

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 田中 信介 2015/10/29

受け入れろ!

背中が動かない・・・。 山の手事情社独自の表現に《ルパム》と呼ばれるものがある。現代日本人の日常的な動きをもとに俳優が創作するダンスのことで、今回の「女殺油地獄」にも用いられる。 5~6人のチームに分かれ、それぞれ「殺意...

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 川村 岳 2015/10/28

追い詰められて

連日の稽古も大詰めに入っています。「タイタス・アンドロニカス」と「女殺油地獄」を行ったり来たり。混乱しながら日々格闘しています。初日を迎えるのが恐ろしい。 「タイタス・アンドロニカス」は復讐につぐ復讐の物語。怒りと行動...

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 辻川 ちかよ 2015/10/26

タイタス・アンドロニカスの呪い

私は、「タイタス・アンドロニカス」によって人生を変えられた。 5年前の公演を観ていなければ、慣れ親しんだ大阪を離れて東京に上京し、こんな過酷な日々に身を浸す事はなかっただろう。 この芝居は、私の分岐点であり、憧れであり、...

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 佐々木 啓 2015/10/26

リアルとフィクション

リアル(現実)とフィクション(虚構)果たしてどちらがより強固なのか? なぜそんな事を考えるのか。それは、フィクションがリアルを超えることが面白い舞台の条件の一つだと思うから。つまり舞台上で繰り広げられているドラマ(虚構...

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 髙橋 真理 2015/10/26

金だ金だぁー!

本番まで一ヶ月を切った。 稽古もいよいよ佳境に入る。 御会式が終わり、心なしか静かに感じる大田区池上。 「女殺油地獄」 いつの時代も揉め事の原因は「金か色恋沙汰」だよなぁー。 と、この作品を読むと常々感じる。 与兵衛が油屋...

タイタス・アンドロニカス/女殺油地獄 倉品 淳子 2015/10/25

ああ、世にも特殊な生き物、母よ!

人間の中には、男と女の他に、母という生き物がいます。それは、大地や海に形容され、無償の愛で子供を包む、最上級の女神のような存在。 が、近年、育児ノイローゼや虐待などが社会問題となり、そんな神格化も時代遅れか? という風...