12/02/02
味わわれる、興奮
私が、山の手事情社に出会うキッカケとなった、
安田さんによる大阪のワークショップ公演。
公演で使ったテキストは、
山の手事情社の本公演でも公演歴のある、
「摂州合邦辻」。
物語の主軸である辻(玉手御前)は、
義理の息子・俊徳丸に想いを寄せ、
夫が亡くなった後、
自分だけのモノにしようと俊徳丸に毒を盛り、
その美しい顔を醜くただれさせる。
色々あった後、
その毒の解毒剤として、
自分の肝臓の血を俊徳丸に差し出し、
俊徳丸は見事本復する。
作品に対しての解釈は様々あると思うけど、
辻が義理の息子を愛していたとして、
自分の肝臓を差し出すシーンは、
とてもエロティックに感じる。
当時、私は辻の役を演ったけれど、
あまり自分にビビットではなかった。
何故か今なら分かる気がする。
この研修生としての時間が、
私の変態部分を掘り下げてくれた結果かもしれない。
自分の好きな男に、
自分の一部を消化させたい。
女の道理って、こんな部分があると思う。
さて、
今回の研修生修了公演。
日々の稽古の中で、
自分の醜い部分・秘めた変態性・その人間に息衝いている道理。
色んな内面を暴いている。
こんな芝居を愛する男に観せるのって、
辻の興奮に繋がってはいないだろうか?
生命の危機としてのリスクは違う。
自分を露呈したからといって、死にはしない。
でも、
湧き上がる自分の根底の露呈と、
肝臓の血の提供。
どっちも死に者狂いだ。
私にそんな相手がいるかどうかはさておき、
今の稽古の結果を愛する人に見せるとすれば、
私は沸騰する位興奮する。
こんな私たちの姿に、
笑えたり、
グッときたり、
何かを突き動かす力があるかもしれない。
それが演劇の根本的な力。
私たちの渾身の興奮の絞り汁、
試飲はこの時、この場所のみ。
ぜひご賞味あれ。
・・・あらやだ、
このくだりで絞り汁っていわれると気持ち悪いですか?
英語に直せばジュースですよ!
うん、英語って便利。
色とりどりのジュース!
かわいいね!
個々10人の個人爆発の様子、
堪能しに来て下さい!
辻川 ちかよ


