10/07/20

凱旋2本立て公演

本番のころには


稽古場で明香が

あたしやせよう

とつぶやきました。

その後ミーティングルームで
恵さんが

あたし太ったー

と文さんに言っていました。


稽古がはじまってマット運動のときに
谷口さんが

あたし
少しやせたんですよ

と岩淵さんに言っていました。
そこでオイディプス王で女性をもつシーンがあるので
岩淵さんは谷口さんをもつとよろよろしながら

谷口重い・・・

言葉をもらしました。


どうやら若手劇団員は
重くなりはじめているようです。


稽古が終わって
自分が着替えていると
笑美さんが寄ってきて

あたし
太っちゃったー

なぜか嬉しそうに言ってきました。
自分も笑顔をかえしながら


あなたもですか

そう思いました。



そこへ
谷口さんが

あたし
少しやせたんだよー


と言ってきました。
自分は

知ってます、でも、

とおもいながら

そうですかぁ

と返答しました。


自分は

山の手事情社の芝居は
かなり体力つかうのに
なぜだろうと

不思議におもった
今日という日でした。

石原石子

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研修プログラム稽古場レポートも日々更新中!!

10/07/17

凱旋2本立て公演

過去は未来に復讐する

はじめまして!
この春から劇団員になりました村田明香です。
よろしくお願いいたします!

本日の稽古はオイディプス王の読み合わせでした。
私のオイディプス王との最初の出会いは学生の時でした。

精神病理学を専攻する者にとって、オイディプス王に由来する※『エディプス・コンプレックス』は必ず一度は耳にする心理学用語。
当時師事していた教授の講義のテキストのタイトルがエディプス・コンプレックスでした。
そのテキストの表紙に描かれた絵画のぞっとするような不気味な表情のオイディプス王が未だに忘れられません。

その存在感は某所に掲げてある幽霊の絵の掛け軸と同じ位。そのテキストが嫌で、精神病理学と向き合うのをやめた私。(…言い訳です。が、それも理由の一つの内だと愚かしくも主張。)

まさかここでまたオイディプス王に再会するとは……。

あの時、もう少し誠意をもって向き合っておけば、私自信のオイディプス王の謎ときも、もっとスムーズだったのではチリッと痛い後悔。

劇団に入って90日。
オイディプスと共に過去に打ちのめされる日々を過ごしております。

※エディプス・コンプレックス………男の子が無意識に父親を憎み,母親を慕う傾向。



村田明香

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10/07/02

オイディプス王

2度目のルーマニア

山田宏平さんの方向オンチは有名な話だが、
かく言う私も相当なものである。
はじめて行ったところを、前に来たことがあると
勘違いすることが、その多くの敗因である。
ルーマニア、しかも一年前に行ったっきりでは、
まず迷うに違いないと思っていたのだが、
不思議と何がどこにあるかよく覚えていた。

怒涛の公演を終え、
つかの間の休息を一人で歩いていた時、
金髪のきれいな女性が近寄ってきて、
「昨日の公演を見た。とてもよかった。高い緊張感と力強い声だった。」というようなことを言っていた。
英語が心もとないので、あくまでも推測にすぎないが、そんな事を言っていたようだった。
少なくとも、多少なりともほめられているようだった。
間違っても「あんな最低な芝居初めてみた。日本に帰りやがれ。」とは言っていないようだ。
なぜかとてもうれしかった。涙が出そうだった。
前回も感じたのだが、
作品がどう受け止められたのか、すぐにはよくわからないところがあり、
終わってすぐは、いったいどうだったのだろう?と不安が募る。
日本だと、拍手の感じでだいたいわかるのだけれど・・・。
結局、ルーマニアでは三回声をかけられた。

「前回はメイクも髪型も加工してたからわからなかったんじゃない?、それに比べると今回は比較的ばれやすいんじゃない?」と言ったのは演出の安田。

なるほどね。

ハンガリーでも2度ほど声をかけられた。
そのうち一回は大きなショッピングモールでチョコレートの試食をしているときだったので、とっても恥ずかしかった。
何故?今?公演で行っているときの旅の恥はかき捨てられない。むむ・・・。
ハンガリーの劇場で「検察官」という芝居を見たときのこと。
妙齢の女性がこちらをちらちら見ている。
この人も私たちの芝居を見たひとか?
終わると近づいてきた。やっぱりな。
「言葉がわからないのにお芝居わかるの?この作品知ってるの?」
そう、勘違い。いや、お恥ずかしい。
日本にいてもよく道を聞かれたり、知らない人に話しかけられたりする。
ふむ、結局私は全世界的に声をかけやすい人なだけなのだな。

倉品淳子