公演情報

[2003年]平成・近松・反魂香

劇団山の手事情社EXTRA企画

美しく、キレる。

室町時代、近江・六角(ろっかく)家のお家騒動にまきこまれていく絵師・狩野元信と、彼をしたう遊女・遠山。歌舞伎十八番で有名な、不破伴左衛門(ふわばんざえもん)と名古屋山三(なごやさんざ)の確執や、大津絵師・吃(ども)の又平の軽妙な活躍など、重厚に織りなされる人間模様。
文楽、歌舞伎ではもっぱら、「吃又(どもまた)」のシーンが上演されている「傾城(けいせい)反魂香」を、全編上演。スピード感あふれる展開と、無駄を排した簡潔な表現手法により、近松作品に現代的な視点を取り入れたと高い評価をうけた初演から4年。
山の手事情社のターニングポイントとなった作品が、EXTRA企画で、いまよみがえる。

キレるのは平成の専売特許じゃない! [安田雅弘]

近松を読んでいると痛い。展開の速さにがんがんくるし、出てくる連中の行動にびんびんくる。なんでそんなに、と感じながら、でもまぁそうだろうな、と合点したりもする。主人公は皆一生懸命である。運命が降りかかる。あまりありがたくない運命である。それでも一生懸命である。で、がんばるとどんどん状況はまずくなっていったりする。よかれと思ってしたことがあだになってさらに立場をあやうくする。そしてついにキレる。近松作品の登場人物は結局みなキレるのである。キレるのは平成の専売特許じゃない。日本人は江戸時代からキレてきたのかもしれない。近松を読むとそう思う。それもただキレるのではない。美しく、キレる。近松は現代をえがくのに適している。

構成・演出

安田 雅弘

キャスト

川村 岳
山口 笑美
岩淵 吉能
小笠原 くみこ
斉木 和洋
野々下 孝
森谷 悦子
久保村 牧子
中村 智子
鴫島 隆文
名久井 守
本名 貴子
野口 卓磨
横田 七生
後藤 かつら

音響=斎見浩平 照明=木藤歩 衣装=寒河江真紀(lame☆trap) 宣伝美術=福島治
制作=福冨はつみ

製作=UPTOWN Production Ltd.

2003.11.26 - 30 [ SAI STUDIO大山]

[ 料金 ] 全席自由/日時指定 前売 2,500円 ・当日 3,000円
学割 2,000円(前売、劇団予約のみ、受付にて学生証提示)



[ お問合せ ] 山の手事情社/UPTOWN Production Ltd. 03-6410-9056

 

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