漱石のリズム



現在、研修プログラム修了公演『ぺとりこおる』に向けて絶賛稽古中です。
公演のテーマは「熱中したこと」「忘れていたこと」です。
どんな作品になるのか、ご期待下さい。
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『ぺとりこおる』は、夏目漱石の短編小説「文鳥」をモチーフにしている、と聞いて、文鳥? はて知らんな、と思った。


夏目漱石、と言えば……
「こころ」は、昔読んでおもしろかったような、気がしなくもない。
しかし残念、いまいち思い出せぬ。
「坊ちゃん」は、けっこう最近テレビドラマでやってなかったかしら? たしか私が昔好きだったジャニーズ主演で……(ググる)……え、うそ2年も前だっけ……⁉︎ 時の流れって恐ろしいわぁ……。
へ〜漱石没後100年の記念ドラマだったのね。100年か……あ。
あらあらあら、漱石って樋口一葉と同時代の人じゃないの!
ここで突然ピンときた。


私が山の手事情社に入団して初めて立った舞台が、『にごりえ』だ。
その名の通り、樋口一葉の小説「にごりえ」をモチーフにした作品である。
100年以上も前に書かれた文章は、当然のように難解で読みにくい。
歴史的仮名遣いに、改行はほとんどなし、会話文に「」がないので地の文との区別もつかず、意味も読み方もわからない言葉が星の数ほど。
わっかんねー! と思いながらも、何度もなんども声に出して読むうちに、ふと気がついたことがある。
一葉の文章には、独特のリズムがある。
読んでいても聞いていても、飽きさせない心地良い美しい日本語のリズムが。
不思議なことに、この心地良さによって作品世界にするりと入り込んでしまうような感覚を覚えた。
登場人物のそこはかとない物悲しさみたいなものに触れたような。


そう言えば漱石も、「吾輩は猫である。名前はまだない。」という、あまりにも有名な、抜群のリズム感で日本語を紡いだ人ではないか。
それはきっと「文鳥」でも発揮されているに違いない。
そのリズムに、研修生たちは何を感じ、いったいどんな想いを込めるのだろうか。 
ちょっとワクワクしてきた。


PS.「文鳥」は青空文庫ですぐに読めます。気になった方はぜひ。


名越未央


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2017年度研修プログラム修了公演「ぺとりこおる」
日程:2018年2月21日(水)~25日(日)
会場:大森山王FOREST
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2018年度研修プログラム「俳優になるための年間ワークショップ」
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3年目の自由



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公演のテーマは「熱中したこと」「忘れていたこと」です。
どんな作品になるのか、ご期待下さい。
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1年目の修了公演『燦燦と淡淡と』で自由とは何なのかと苦悩し、
2年目の修了公演『Anniversary』で間違った自由を手に入れ、
そして、3年目の修了公演『ぺとりこおる』でまた違う自由を見つけました。
3年間も自由というテーマがつきまとうとは思いませんでした。


最近、僕は引っ越しました。
親に色々言われるのが嫌、自由になりたいという思いから。
レンタカーを借りて全部自分でやろうとしました。
でも出発時に事故は起こすし、1人暮らしを始めればネット契約のセールスマンに丸め込まれしつこい電話に悩まされました。
事故は親の助けによりその場は何とかなり、セールスマンとの格闘はクーリングオフやら色々調べて解決しました。


何も犠牲にしなかった僕が得た自由には社会の恐怖が付いてきました。


自由についての考えが変わった3年目。
ちょっと大人になった僕の姿を劇場でお見せします。


田中 零大


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2017年度研修プログラム修了公演「ぺとりこおる」
日程:2018年2月21日(水)~25日(日)
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沸騰する、古きあの日



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昔、私の従姉妹がインコを飼っていました。
従姉妹の肩に乗っている姿が可愛らしかったのを覚えています。
それに、籠から出して飛ばせても手を叩くと戻ってきて指に留まるのです。
この、懐いているなぁという感じがたまりませんでした。
しかしある日、信じられない事件が起きます。
従姉妹の友達が、インコの羽をハサミで切ってしまったのです。
切られた羽を見せてもらった時、痛々しくて言葉が出ませんでした。
それ以来、気の毒なことに籠から出して飛ばせると、飛び方が斜めに傾いている上、すぐ壁にぶつかるのです。
どこまで不自由なんだ。そう思いました。


今回の研修生修了公演は、作品の中に夏目漱石の短編小説、「文鳥」が取り入れられています。
だから私は、毎日稽古であのインコのことを思い出します。そして踊るのです。


従姉妹は今、動物の看護師をやっています。
昔から動物を愛して止まない子でした。
あの日の、突然の熱中を覚えているのだろうか。
まぁ、大きな事件だったから、忘れるわけないだろう。
そう思いますが、正直忘れていてもおかしくないほど昔ですし、私たちの人生の中の、ほんの数ミリの思い出と言っていいほど小さな小鳥です。
そして人生は幅広く、次々に新たな人と出会い、新たなことを経験します。
その中で私たちは、熱中に熱中を上書きし、古い熱中はいつしかウソのように冷めている。
今この瞬間も、もしかしたらホコリを被る時がきてしまうのかもしれません。
そして何かの拍子にふと思い出すものです。


みなさんの古き熱中を、もう一度沸騰させてしまう、そんな公演になるのではと思っております。
私たちと一緒に思い出して、熱くなってみませんか。
会場でお待ちしております。


喜多 京香


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2017年度研修プログラム修了公演「ぺとりこおる」
日程:2018年2月21日(水)~25日(日)
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彼らと



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風呂上がりにドライヤーをかけながら、ふと思った。
最後に髪を切ったのはいつだっけ。
そうだ。私が山の手の研修生になる少し前。
つまり、もう2年近く切っていないことになる。
初めてこの稽古場日誌に写真が載ったときはショートカットだったのに、今では乾かしても乾かしても乾かないくらいのロング。
大分印象が変わった。


私のように大きく髪型が変わってないのに印象が変わった研修生は、田中零大。
純朴な少年だと思っていたのに、
ぼんやりした顔の変わり者だった。
破天荒な考え方や鋭角の強い物事の見方が面白い。


彼と共に昨年から一緒だった喜多京香は、内側に秘められたパワーをアンニュイな表情に封じ込めている。


遠藤瑞季は、同じクラスだったら多分1度も話さずに卒業しただろう。
私が見ることのできなかった世界を教えてくれるような感覚がある。
そして二十歳という年頃特有の可愛らしさが憎めない。


太田成美は正反対で、同じクラスだったら多分、同じグループにいただろう。
ただ、深くは付き合わなかったに違いない。
何故なら普段は見せない強さをふと見せられたら吹き飛ばされてしまいそうだから。
そんな雰囲気を持っている。


考えてみれば、印象が変わったのは 田中零大くらいだ。
しかしどう考えても、ここに来なければ全員一瞬の混じり合いもなく人生を過ごしていたに違いない。


研修生になって2年。
伸びた髪の分だけ色々なことが起こった。


5人だから起こってしまう化学反応を、ぜひ感じに来てもらいたい。


榎本 倫子


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匂いの話



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僕は匂いフェチだ。
恋人に求める第一条件は良い匂いだし、見慣れないものを手にした時はまず匂いを嗅ぐ。
例えば電車から降りて外に出るときなど、自分の周りの空気が変わる瞬間、つい匂いを鼻いっぱいに嗅いでしまう。


そして、これは誰しもが経験したことがあると思うのだが、匂いが記憶と結びつくようになった。
街中ですれ違った人の匂いを感じたとき、それと同じ匂いの知り合いを思い出す。
日焼け止めクリームの匂いで、去年の夏に海へ遊びに行ったことを思い出す。
どこかの家から匂う夕食の匂いで、子供の頃の夕暮れの帰り道を思い出す。


昔は、ある匂いを嗅いだ時、嬉しさにしろ悲しさにしろ、鮮烈な感情が思い出されていた。
しかしある日、僕はあることに気がついた。
匂いによって喚起される感情が、歳を重ねるごとにぼやけて、不明瞭になって、空虚感、寂しさだけになっていくことに。
例えば、僕は小さい頃、金木犀の匂いを嗅ぐと、普段行かないような広めの公園で、落ち葉の中を走り回って遊んだあの楽しい記憶を思い出していた。
しかし、歳を重ねて、嬉しい秋も過ごせば、悲しい秋も過ごした。
金木犀の匂いを嗅ぐだけで、色んなことを思い出すようになった。
色んな感情が重なって、寂しさに収斂していったのだ。


ぺとりこおるは、雨が降ったときの匂い。
ぺとりこおるを嗅いだとき、観客の皆さんはどんな事を思い出すだろうか。
どんな感情を想起するだろうか。
僕ら5人の発するぺとりこおるで、観客の皆さんに様々な事を思い出していただきたい。
そして、会場全体で、様々な感情が重なって、混ざり合っていく様をぜひ一緒に体感できればと思う。


遠藤 瑞季


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2017年度研修プログラム修了公演「ぺとりこおる」
日程:2018年2月21日(水)~25日(日)
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自分を形成するもの



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小さい頃ボーッとテレビを観ていたら、とあるカラオケ店でのワンシーンが流れた。


会社の同僚らしき人々がへべれけになって盛り上がっているのだが、何故かそこに食中植物みたいなモンスターが現れて人々を襲っていく。
それを端の席でほくそ笑んで見ている、太ったメガネの根暗な男性。


そこで回想シーン。
その男性が会社で陰口をいわれたり、気持ち悪いと噂されたり。
それを唯一消極的ながらも否定していた女性がいた。


そして場面はカラオケ店に戻り、その女性に迫り来るモンスター。
しかしモンスターはその女性を襲わず、他の人々を襲うのみ。
そして男性の高笑いで終了。


子供心にぞっとして、どんなに嫌いな相手にでもそれなりに対応しなければいけないのだと学んだ。
そうやって二十数年間日常生活を取り繕って生きてきたけれど、修了公演の一時は自己暗示から解放されて感情が爆発する。
その爆発によって、不気味さであったり爽快さであったり、共感であったり……何かお客様の心をじわっと侵食できたら、と思って稽古に励んでおります。


『ぺとりこおる』はどんな味わいか、ぜひ確かめにご来場頂けましたら幸いです。


太田 成美


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2017年度研修プログラム修了公演「ぺとりこおる」
日程:2018年2月21日(水)~25日(日)
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研修生修了公演、侮りがたし



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先日『ぺとりこおる』の通し稽古を観ました。


個人的に研修生公演は毎年楽しみにしています。
ここで僕なりに研修生公演の見どころ、良いポイントを紹介します。


ポイント➀ 驚異の集中力、伸びしろ
3日前に初めて『ぺとりこおる』の通し稽古を観たのですが正直まだまだ詰められるところがあってこれから大変だろうな、と思っていました。が、昨日再び通し稽古を観たら、あらビックリ! 作品がギュッと引き締まっていて面白さが増しているではありませんか! 「たった3日の間に何があったんだ、お前ら?」と思わず声をかけそうになりましたね。
なんと言ったらいいのでしょうかこの集中力、伸びしろ。
彼らを見ていると自分まで「もうちょっとやれるのではないか?」と勇気をもらえます。


ポイント② ボロボロの輝き
野菜や果物に旬があるように人にも旬の時期があったとしたら、「今が旬なんだろうなぁ」と思ってしまうほど彼らは今稽古場で輝いています。
それも昨今巷に溢れかえっている胡散臭い輝きではありません!
以下は僕が本体稽古中によく思っていることです。
「どうしたらこのシーン面白くなるのかな?」
「あぁ、うまくできない。」
「なんで、私(俺)はこんなにダメなのだろうか?」
「もう、嫌だ、何もかも嫌だぁ~。」
「温泉はいって、美味しいご飯食べて、のんびりしたいなぁ。海の見える街に行きたいなぁ。」
稽古中やダメ出し中の彼らを見ていると恐らく僕と同じようなことを思っているのではないかと思います。
そうなのです、彼らは今ボロボロの状態なのです!
だからこそ輝いているのです!
どんな人間でも社会と他人と関わりをもてば大なり小なり傷ついたりボロボロになります。
俳優はそういったマイナス部分にも敏感であるべきだと僕は思っていますし、ボロボロの状態からでたアイディアは大体面白いです。
ボロボロの時は実は俳優としてかなりおいしい、輝いている状態なのです。
そういう意味で今まさに彼らは俳優として輝きを放っています。
研修生たちは気づいていないかもしれませんが、シーンによっては劇団員にも出せないような味を出しています。
劇団員の僕も通し稽古を観る度に学ぶことが多々あります。
俳優として彼らからは学ぶことが本当に多いです。


皆さんも研修生公演だからといって侮らないでください。
今回の『ぺとりこおる』もこれから更に面白くなる雰囲気がプンプンします。
是非、研修生たちが我が身を削りながら創り上げた作品を劇場でご堪能下さい!


佐々木 啓


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2017年度研修プログラム修了公演「ぺとりこおる」
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熱中ー忘れてた=



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可笑しな問いかけだなぁ、と最初お題を貰ったときに思いました。
何かに熱中していたら、何かを忘れるものじゃないのか?


「君はいま、○○に熱中しているかい?」
もちろん!
「電気代払ってないよね?」
わかってますよ!
……ほら。別の思考が頭をよぎります。
それ一つの事に入れ込んでないじゃん!
『そもさん、熱中とは?』と聞かれたら、『説破、忘れること也!』と応えますよ、僕は。
エロ本読んでるときのお母さん登場とか。
後悔しかしないですよね、その瞬間!
男にしかわからない話ですいません。


思えば歳を重ねるにつれ、熱中する時間は少なくなっていきますね。
時間を忘れて遊んで帰って、怒られる。
なんて経験、30代の今じゃ無いですからね。
仕事とか色んなモンに足引っ張られて、何かに打ち込んでいてもどっかで時計気にしていたり、次の予定に意識持っていってたり。


そう思うと、今年の研修生達はいいお題に向き合えているんじゃないかと思います。
20代って色んなモノの境界線上にいるイメージなんですけど。
大人と子供ってイメージの方が分かりやすいかもしれません。
そういう色んなものに足引っ張られて、でもそれを振り払う若さもまだある彼らが、一体どんなペトリコールを残すのか。
はたまた、何を思い返して後悔の念に駆られるのか。


※ペトリコール(英: Petrichor)は、雨が降った時に、地面から上がってくる匂いを指す言葉


舞台上に現れた彼らが過ぎ去ったあと、一体どんな匂いを僕たちに感じさせてくれるのか。
そこを味わうお芝居になるのだろうと勝手に思いを馳せています。


でも何を選んでも結局後悔しない事なんてないですよね。
大事なのは、その後悔が自分で選んだ後悔なのかどうかってことだと、僕は常に言い聞かせています。
どうぞ研修生のみんな、ガンガン後悔しろ!
自分で選んだ先で、ガンガン後悔しろ!


倉橋 建


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2017年度研修プログラム修了公演「ぺとりこおる」
日程:2018年2月21日(水)~25日(日)
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研修プログラムのこと



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自分が研修プログラムを受けてからそれなりに経ちましたが、修了公演を終えて、「ようやくスタートラインに立てた」と実感したことだけは、今でもよく覚えています。


大学の終りに俳優を志すようになって、専門学校に通い、事務所など受けてみたものの、イマイチ「俳優なんだ」と自覚が持てずにいたとき、たまたま山の手事情社に出会いました。
当時、主役から脇役まで、俳優の存在感がこんなにすごい劇団はみたことがないと思いました。
研修生の頃は劇団員が怖くてしょうがなかったです。
(怖かったのはあくまで主観です。舞台にかけるエネルギーに圧倒されていたんだと思います)
しかも研修プログラムには現役の劇団員が担当としてつきます。
一年間自分の俳優活動もしながら、私たちの稽古もみて、修了公演の演出もして、
真剣勝負なのは実は研修生だけじゃないところ、他にはなかなかないのではないでしょうか。
学校のように学ぶことが御膳立てされているわけではありませんが、演劇に全身全霊をかける感覚のようなものを肌身にひしひし感じながら一年を過ごすことになります。


いよいよ修了公演となっても、台本や役が用意されているわけではないので、面白くないと自分の出番が削られてしまうプレッシャーと、でも小手先ではどうにもならない自分を目の当たりにするという、結構ヘビーな精神状態に身を置くことになります。
ここでもう終わりにしたいと思うのか、まだ伸びしろがあると思うのか。
私はここで初めて、俳優として自分はまだまだなんだ、やることがたくさんあるんだと考え始めました。


だから、修了公演と呼んでいますが、本当は「修了」じゃなくて「始まり」なんじゃないかと思います。
次に何が始まるかは人それぞれ。


今年は5人のメンバーがスタートラインに立つべく格闘しています。
来年度の募集もすでに始まっております。
『ぺとりこおる』
ぜひ多くの方にお立会いいただきたいです。


越谷 真美


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2017年度研修プログラム修了公演「ぺとりこおる」
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痕跡を集めて



現在、研修プログラム修了公演『ぺとりこおる』に向けて絶賛稽古中です。
公演のテーマは「熱中したこと」「忘れていたこと」です。
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山の手事情社の稽古場には様々な痕跡が残っている。
主に稽古でついた傷汚れ。
目立たないように修復修繕がされているけど、どうしてもちょっぴり残っている。


他には、公演で使った道具。
そのままだったり、姿形色を塗り替えられたりしながら今でも使われていたりする。


私は、本公演研修生公演の度に増えていくこの小さな痕跡が、その時その時の熱中の残り香の様なものに感じられる、思い出されるようで好きなのである。


「熱中したこと」がテーマの『ぺとりこおる』。
その熱にやられて、既に稽古場に痕跡が残り始めています。
いつか時が経ってその痕跡を見つけたとき、あれ面白かったなあと思える作品になることを願うばかりです。
いえ、絶対なると思います。
作品が完成しつつあるこの大変だけれど貴重な期間。
たくさん悩んで、まだまだ迷って、もう一踏ん張り、研修生には最高の状態で本番に望んでほしいと思います。
そして是非、劇場に足を運んでいただき、熱中の痕跡で一杯の舞台を見ていただきたいと思います。


鯉渕 翼


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日程:2018年2月21日(水)~25日(日)
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