13/09/06
社会人ワークショップ第六弾 その5
「社会人ワークショップにおける30の質問」
社会人ワークショップの目的や特徴を、担当者が質問形式で答えています。数回に分けて連載していますので、皆様どうぞご一読ください! 21問目から30問目は岩淵が答えています。本日申し込み締切日です。ふるってご参加下さい!
21.イライラしてしまうことが多いのですが、感情をコントロールできるようになりますか。
ワークショップでは、感情をコントロールすることを目指しません。僕は把握することが大切だと考えています。似ているようで、ちょっと違います。日常生活ではイライラすることを、できるだけ表に出さず抑える機会が多いですが、演劇は逆です。そういう感情は魅力的な要素になりますので、できるだけ表に出す取り組みをする中で、イライラを徐々に肯定し共存していくことを目指します。
22.いろんな人と知り合いになりたいのですが、そういう目的でもいいですか。
もちろん問題ありません。
ワークショップでは参加者同士で相談し、シーンを作っていただきます。初対面の方同士が、議論をすることはとても大変なことです。近年SNSが流行し、文字だけのやり取りが増えました。良いところももちろんありますが、生の人間が異なる意見を交わし、スムーズにいかないことこそ、魅力の一つだと考えます。ワークショップを通じて、普段とは違う「知り合いができる」機会になれば幸いです。
23.ダンス経験が全くないですが、ほかの皆さんにご迷惑になりませんか。
大丈夫ですよ。
山の手事情社では、《ルパム》と呼ばれる演劇的ダンスの手法があります。これを用いてダンスを創ります。すでに決まった振りを習うダンスとは違い、日常の動作を観察し振りを創っていただくところから始めますので、迷惑がかかるということはありません。日常の動作には感情が潜んでいます。それを徐々に見つけていく。どうぞ、「今の自分」というものに真正面に向かい合ってみてください。
24.担当講師の方はどんな方ですか。
小笠原くみこ、岩淵吉能、三井穂高の3名が講師です。3名とも劇団山の手事情社に所属しています。小笠原は1997年より演出部、岩淵も同じく1997年から俳優部、三井は2005年から俳優部に所属しています。3名とも、劇団独自の俳優訓練方法《山の手メソッド》を用いたワークショップや、教育機関での講師などを数多く勤めてきました。岩淵は「いそがしい社会人のためのワークショップ」の講師に初登場。2011年から続く宮城県仙南芸術センター(えずこホール)の事業で、延べ3700名を対象に様々な施設でのワークショップ経験があります。
25.山の手事情社の公演のようなことをするんでしょうか。(発表会に戯曲はつかいますか?)
劇団山の手事情社は1990年代後半から、《四畳半》と呼ばれる演技の様式化に取り組み、現代劇のみならず、落語、浄瑠璃、能、ギリシャ悲劇、シェイクスピアなど東西の古典作品を上演しています。ですが、今回のワークショップでは戯曲を扱いません。《四畳半》にも取り組みません。まずは自分自身から生まれる言葉を認識していただき、それを表現する事をしていきます。