14/09/24

社会人WS

社会人ワークショップ第七弾リポート6

発表会、無事に終わりました!
今回は六月から月三回のペースで集まり、コツコツとネタを出してきました。最後の土日は連続して稽古し、皆さんの演劇的な感覚もどんどん敏感になっていくのがわかりました。去年からおなじような形式で発表会を行いましたので、思い切って演出もこだわりました。最後の《ルパム》を前日に構成するなど、かなりの過密スケジュールでしたが、皆さんの熱意で素晴らしいものに仕上がりました。

演劇は、どれだけその場でリアリティを持って存在出来るかが勝負だと思います。経験があるなしに関わらず、演じる側が舞台上で実際に感情が動けば、その状態を見るだけで十分面白い。その点社会人ワークショップの発表会は、台本を使わず皆さんの日常からアイデアを見つけて作り上げるため、演じる側の感情が動きやすくなります。よって、非常にリアリティがあり説得力があります。今回、どの参加者もそういった瞬間がありました。中には切ない内容に、思わず涙してしまう作品も。これも参加者一人一人が、自分をさらけ出してアイデアを出したお陰です。他にも、「思うように出来なかった!」と悔しがる方もいて、それぞれがこれからの課題を見つけられたようでした。

さて、来月からは後半コースが始まります。ほぼ皆さん、引き続き参加されるようです。今度はもう少し技術的な事を皆でやってみる予定です。


三井穂高

14/09/13

社会人WS

社会人ワークショップ第7弾リポート5

発表会の大まかな流れが決まりました。今までもそうでしたが、発表会はワークショップ期間の中で創作されたシーンの中からピックアップし構成しています。
ですから、参加者の方々の今思っていることや考えていることが反映されています。
毎回、参加者によって浮かび上がるものが違うのでとても興味深いです。

今日はざっと発表会の流れを確認し、《ショート・ストーリーズ》や《ものまね》の集中稽古をしました。
演劇の難しさは繰り返し同じ内容のものを演じること。
はじめは勢いで話せたことが、二回目になると急にそのときの感覚が分からなくなってしまったりします。
たとえいくら同じ台詞を言っても、感情が違うと話の展開が変わってきてしまいます。
ですので、どのチームももう一度流れを確認し、どこで誰がどういう気持ちになり、相手に何を思わせるかまですり合わせします。

例えば、夫婦喧嘩のシーン。
「いつものキムチじゃない!」
と怒るご主人。
ではいつものキムチは何のメーカか? 
そしてその日のキムチはどこのものか?
なぜ奥様はいつものキムチを買わなかったのか? 
ご主人はどのようにいつものキムチではないと分かったのか?
奥様はご立腹のご主人にどう答えるのか?
これらを即興で演じたり、話し合ったりしながら決めていくわけです。
この作業は大変ですが、ここが踏ん張りどころ!
ここで手を抜くと、本当になんでもないシーンが出来上がってしまうのです。そのためには、どんどん妄想を膨らませ物語の中に自分の身を置かなければなりません。ワークショップの終わりの方は皆さんお疲れのご様子。

発表会まで残りあと一回です、がんばりましょう!

三井穂高

14/09/02

社会人WS

社会人ワークショップ第7弾リポート4

今日の目玉メニューは何といっても《ものまね》です!
みなさん、朝からソワソワしていましたが、その前に《ルパム》のおさらいや、即興エチュードを行いました。
面白かったのは《まんざい》のエチュードです。
テーマは「人生最大の汚点」。
いつもと趣向を変え、短いスパンでとにかく話を回していきます。
電車を止めた人、家が火事になった人、ポイントで彼女をゲットできるという怪しいサービスにお金をつぎ込んでしまった人など、次々とビックな話が飛び出しました。

軽い休憩の後は、いよいよ《ものまね》発表です。
グっと集中する皆さんの演技。いい空気が流れています。基本的には自分の身近にいる面白い人を真似るのですが、チョイスされた人物やシチュエーションに意外性がありました。演者が真似る人をどんな視点で捉えているかまで伝わると、非常に面白くなります。
かなり入念な準備をされている方もいて、見応えのある作品が続出でした。いくつかは最後の発表会で披露されると思いますので 、 お楽しみに!

最後は《ショート・ストーリーズ》です。《ものまね》が終わった開放感もあるのでしょう、どの方も反応がビビッドになっています。これは演じるうえでとても大事なことです。ほとんど即興で演じたチームもありましたが、どのチームも人間関係をきちんと築こうとしているので説得力があります。話し合いやそれまでの稽古では出てこなかった感情のやりとりが行われていました。感情のやりとりは、実は日常生活で何気なくしていることですが、これを改めてやることは、とても難しいことなんです。

今回のワークショップ(前半)も、残り3回となりました。
どの方も期間中に何かしら新しい自分の一面を発見しようとしている様子がうかがえました。次回は再来週です。発表会にむけて、まだまだ新しいネタを探していく予定です。

三井穂高

Top «« 1 2 3 4 5 6 7 .. »» Last