13/02/21

社会人WS

社会人ワークショップ・第五弾「ダンスなんて簡単だ!」後半コースリポート! 3回目

3回目になり、皆さん発想や身体の動かし方がダイナミックになってきました。
この調子で頭も身体も、もっと自由に動かしたい!
そこで、今回もあらゆる方法を使って《ルパム》を作ります。

今回行なった《ルパム》は、下記の4種類です。
1、ミニマムに動く
2、歩行の速度を変える
3、身体のどこか一部分に意思があるイメージで自由に動く
4、みんなからのアイデアを実際にやってみる

印象的だったのは、参加者の皆さんがどのメニューも躊躇なく取り組んでいたことです。
人の身体は、難しいなと思って萎縮したり、恥ずかしがったりすると緊張してしまい、他の事が見えなくなってしまいます。
もちろん、その身体はそれで面白い場合もあります。
ですが、舞台においては、大抵邪魔なもの。
今回は《ルパム》ということもあって、いつもの身体の動かし方と違うため、ちょっと抵抗があるのでは? と懸念していましたが、その心配は無用だったようです。
特に、3番目に行なった「身体のどこか一部分に意思があるイメージで自由に動く」を作ったときには非常に表情豊かな動きが生まれていました。
また最後に行なったアイデア出しは、かなり自由な意見が出ました。
「尻文字で踊る」「ゴキブリのように地面を這う」等、一見くだらないと思うネタも、いざ動いてみると面白い!

私は普段の稽古で、どうしてもこうしなければと萎縮してしまうことがあります。
また、発想もこんなこと言ったら馬鹿にされるんじゃないか等、どこか臆病になってしまう時があります。
今回皆さんの姿をみて、改めて演劇の面白さを確認出来ました。

次回は最終回です。
最後ですので自分たちで振りを考え構成し、《ルパム》を作ってもらいます。
また、個人の《ルパム》も発表してもらう予定です!

三井穂高

13/02/19

ひかりごけ

「ひかりごけ」稽古場日誌

『ひかりごけ』という作品では、遭難した4人の登場人物が、真冬の北海道知床半島で、飢え、生命の危機に直面し、究極の選択を迫られるのだ。
死んだ仲間の肉を食って生き延びるか、食わずに人間の尊厳を保ち死ぬか。

人類の長い歴史を考えると飢えていた時期のほうが圧倒的に長いのだ。
人類の始祖を何に考えるかは諸説あるが、ダーウィン先生を信じるならばヒトの祖先は猿なのだ。
猿から猿人に、そして、ヒトになったときに何があったのか想像してみる。
考古学にも諸説あるが、猿人の知能は驚くほど高かったのである。
石器を使って、狩りをして、火を使って調理をし、暖をとり、住居を作って、集団生活をしていたのである。
石を磨いて、矢じりをつくり、集団で狩りをする。
こいつは、「はじめ人間ギャートルズ」や「モンスターハンター」の世界だが、苦労してマンモスを狩るよりも、飢えて死んだ仲間の肉のほうが簡単に手に入るのである。
飢えれば仲間の肉を食ったのではないかと想像する。

しかし、誰かがいつからか仲間が「死んだ」と思ったのだ。きっと。
仲間の姿が消え、声が聞こえなくなり、淋しいと思ったのじゃなかろうか。
そして、死んだ仲間を弔うようになったのである。
人類の起源はきっとここにある。
仲間がいなくなったことが淋しくて、どこか別のところに行ったのじゃなかろうかと思いはじめ、天と地が意識され、あの世とこの世が生まれ、聖なる ものと俗なるものが峻別され、神が生まれ、弔いが始まり、そしてヒトが生まれたのだ。
仲間の肉を食わなくなって、猿がヒトになったのだ。

「肉を食う」というお話はこれだけ古い物語なのである。

斉木和洋

※写真は、前回公演『トロイラスとクレシダ』から。

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山の手事情社公演「ひかりごけ」
詳細は、こちらからどうぞ。
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13/02/11

道路の路

大きくなるモノ

本番まであと少し。
本当に慌ただしくなってきました。
今日は《ルパム》の構成を話し合い、皆に実際動いてもらって試してみたり‥‥
おぉ! なんか格好いいんじゃない。
なんて一人でほくそ笑んだり。

作品全体の構成も見えてきました。
何かが形になっていくのはテンションが上がります。

ただ、テンションが上がるにつれ違うものも大きくなっていきます。

本番が近づくに連れての焦り。
本当に面白く出来るのかという不安。
テンションが上がれば上がる程、こいつらも大きくなってくる始末。

これから本番までに紆余曲折し、どのような形で「道路の路」となるか
楽しみであり、怖くもある。
今はそんな不安を振り切って突き進んで行きたいと思います。

遠藤甚一郎

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2012年度研修プログラム修了公演
『道路の路』公演詳細は、こちらです。
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