12/11/16

社会人WS

社会人ワークショップ・第五弾「ダンスなんて簡単だ!」                                                         《ルパム》の作り方 その3

「《ルパム》紹介、その1」


山の手事情社の過去作品の≪ルパム≫シーンをご紹介します。

YouTubuに映像がアップ中です。
(期間限定で配信中!)
そちらをご覧いただきつつ、
こちらをお読みくだされば、分かりやすいかと思います。

『道成寺』より


この≪ルパム≫は、「逃げる」がテーマになっています。
女が嫉妬に狂い、大蛇になって恋しい男を追いかける、
男は大蛇を見て、一目散に逃げる、というシーンです。
逃げようとする動きと、大蛇を見て驚いた表情や動きを
組み合わせています。
曲の印象もあって、少しコミカルな仕上がりになっています。


『夏の夜の夢』より


舞台を銭湯、衣裳は袴で上演した
シェイクスピアの「夏の夜の夢」。
「和」の要素が全体を占めているところに、
正座で踊る≪ルパム≫です。
実は、割と単純な振りが多いのですが、
パっと動く部分と、
対照的にフワーっとゆっくり動く振りの組み合わせ方や、
踊り手が丁寧に振りを揃えているので、
踊り手の心持が伝わるというより、
観ている側が色々な想像をしやすい≪ルパム≫となっています。

他の映像も配信予定です!

小笠原くみこ

12/11/16

社会人WS

社会人ワークショップ・第五弾「ダンスなんて簡単だ!」                                                         《ルパム》の作り方 その2

「《ルパム》を作ろう!」

まずは、「振り」を考えるところから始まります。

そうは言っても、何をとっかかりにすればいいのか。
そこが、問題です。

しかし! すでに、そこにヒントがあります。
どうすればいいのだろうと、悩んでいるその姿も、
すでに《ルパム》の要素になりえます。
踊るって難しいし、恥ずかしいな。
と思っている姿も《ルパム》の要素です。

ヒントはいくらでもあるんです。
たとえ、ただ立っているだけでも、
そこには何かしらの内面(言い換えれば心とか感情)と、
それにともなっている体があります。
それを、ちょっとだけ、大げさに取り出す。

あるいは、誰でも行なう行動を取り上げる。
例えば、掃除機をかけるとか、
湯船につかるとか、乾杯でグラスを合わせるなど。
日々掃除機をかける行動でも、何かが違うはず。
見たいテレビがあると思えば、チャチャっと取り組むし、
来客があるからと、入念に掃除することもある。
これを、私たちは体のニュアンスと言います。
一見同じような行動でも、内面は大きく違う。

内面が違うと体のニュアンスは違う。
体のニュアンスを変えると、内面も変わる。

意外と、自分の体と内面の関係について
知らなかったり、あるいは知っているつもりだったり。
そういうことを改めて気づいたり、
おもしろい体を発見していきながら、
《ルパム》の振りを作っていきます。

もちろん、実際のワークショップでは、
いきなり振りを作るところからではなく、
体と内面の関係を発見するためのエクササイズから
おこなっていきます。

ダンスは観るだけでいいという方も、
ぜひ一度自分の体で遊んでみませんか。

小笠原くみこ

12/11/13

社会人WS

社会人ワークショップ・第五弾「ダンスなんて簡単だ!」                                                         《ルパム》の作り方 その1

「《ルパム》って何!?」

ちょっと堅苦しい話になりますが、
私たちは社会で共存し生きていくために、
自分の感情を押し殺して生活しています。
例えば、人とぶつかるのが嫌でも、
満員電車に乗らなければなりません。
体調が悪くても、仕事に行かなければなりません。
皆さん、あらゆることを我慢して生活していませんか?

そんなこと当たり前だと仰るかもしれません。
みんなそうして生活しているのだと。
ですが、 そのようなことが重なると、
肩がこるのと同じように、
身体の内面(心)も硬くなってしまいます。
気づかないうちに心も身体もカチカチになり、
自分の心、感情に蓋をしてしまっているのです。

それを解消すべく、様々な方法があります。
スポーツをしたり、美味しいものを食べたり。
マッサージに行くのもいいでしょう。
ですが、心までこってしまっている場合、
外側だけほぐしてもなかなか改善されません。
そこに有効なのが、演劇です!

単純に、人は、大きな声を出したり、
動いたりするのは気持ちいいものです。
このワークショップは、人の目を気にせず、
自分の感情を表に出していいところです。
初めは恥ずかしいかもしれません。
ですが、その「恥ずかしい」と思うことも、
既に心が動いている証拠です。

若い方が参加できるワークショップは数あれど、
何故か一番必要としている人が参加しやすいものが
ないではないか!

というわけで、
あえての社会人、30代以上! なのです。

今回は《ルパム》という、山の手事情社独自のダンス
を作ってみるワークショップです。
そもそも《ルパム》は、
「ダンスの素地もないのにどーやって踊るの!?」
という発想から、
「気持ち入れて動けば成立するんじゃないか!?」
と、始まったことがきかっけです。

そんなわけで、《ルパム》は、
何か特別な技法があるわけではなく、
自分たちの身近にある動きから振りを考えていきます。

たとえそれが単純な動きだったとしても、
それに気持ちを加えるだけで、
実はとても複雑で魅力的な動きに変わります。
そして、それは見ている人に伝わります。
要するに、自分の内面が伝わるのです。
内面が伴ったダンス、それが《ルパム》の特徴です。

心と身体を繋がっていれば、自分も気持ちがいいし、
他人も気持ちがいい。当たり前のことのようでいて、
実はそのことを忘れてしまっています。
《ルパム》を作って、その感覚を呼びもどしてみませんか?


三井穂高

※写真は、過去の社会人ワークショップのものです。

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