個人的に八面六臂の大活躍でした。

右手、左手、左足、口に布をつかんで、踏んで、咥え。
出演者全員、舞台上にいるなか、気付いてみるとただ一人机の後ろ。

岩淵さんを前線に送り出し、完全に後方支援。
景気よく飛び出す岩淵さん。
布を通して、岩淵さんの頑張りが伝わります。
でも、僕の左手は限界です。はやく帰ってきてください。
握力が徐々に失われていきます。

この頑張り、誰にも伝わってないだろうなと思いつつ。
稽古帰りの山の手線。
電車についている宣伝のテレビを見ると、今日のさそり座の運勢は、

「まかされた仕事をきちんとやると吉」

なるほど。

この稽古場日誌。
ここまで書くのにもう午前４時。
もう寝る。

斉木和洋

今回は「悪い感じ」と「苛立ち」を演じる上で大切にしている野々下です。
そして最近抹茶ラテアイスばっか家で食ってる野々下です。

それにしてもなあ今回の芝居．．．
汚れるんですよ、なんだか知らないけど、頭とか顔とか、服とかそりゃあもうこれでもかとばかりに。

スタイリッシュにいきたいし、オシャレにいきたいのは山々なんですがそうは問屋が卸さないようで、通し稽古が終わった後はベタベタ、粉だらけ、少し口の中がぱさぱさしてて、シャツはビショビショ…

てな感じですからまず稽古場に入ると稽古の前にやることがあります。
それは、汚れ対策！！
いや僕らは汚れてもいいんです、ただ稽古場がね、汚れるのはちょっと困るわけで．．．
何といっても大切な稽古場ですからねえ。
床が汚れそうなところに対策として工事現場などでよく見るホワイトシートを敷いて準備完了！！

いよいよ稽古開始．．．したんですが．．．
結果は．．．意味はある、もちろんあるけどあえて突っ込ましてもらいたい。

意味ねえええええええ！！！
どんだけ広範囲に汚れるのよ！！！
そしてどんだけ広範囲に濡れるのよ！！！

とまあこれだけ言っといて汚した主犯の一人は僕なんですけどねえ。
でもなんでこんなに汚れるのってテンションが上がるんだろ？
妙にその気になるんですよねえ。
人は汚れたいんでしょうかねえ。
．．．．
．．．．
暫く考えたんですが．．．．．．

ぜえええったい汚れたいはず！！
ってことで。
汚れ芝居推進派の野々下でした。


野々下　孝

プレ公演本番間近です。一週間を過ぎました。

僕はどんな公演でも、本番間近には必ず芝居の夢を見ます。

しかも必ず良くない夢です。
大遅刻をする夢や、本番当日、僕が舞台に出るとお客さんが一斉に劇場から逃げ出す夢。
出番前に演出家に出演しない様に必死に説得される夢や、本番前に鼻血が大量に流れ出し止まらない夢。
出番前にとてつもない便意を催してトイレから出れなる夢。それから、失敗してないのに後輩劇団員達に何故か親身に慰められてたりする夢…。

うぅッ！！気付いたら冒頭から、暗い話っ！！
梅雨の影響でしょうか、失礼しました！

そんな実際の本番前より、夢の中の本番前の方が数倍忙しい名久井が今回はお送りしております。

さて、今回の「摂州合邦辻」もまさに“夢”を見ている様な気分になる仕上がりです！

それは悪夢かっ！？それともファンタジーな夢かっ！？はたまた予知夢かっ！？
感傷的なノスタルジックな夢かっ！？

それはご覧になるお客様が決める事！どうぞ、山の手ドリームランドを体感しに来て下さい！

観ても、とてつもない便意は催しませんので、ご安心を。

本番前の便意から開放されたいと切に願う名久井でした。それでは！

名久井　守