07/10/10

YAMANOTE NIPPON

不穏な声

ご無沙汰しております。太田真理子です。

久しぶりに稽古場に戻ってみると…
「ぎぃゃあああああああ!」
どこからか聞こえて来る女性のただならぬ悲鳴。
なんだなんだ?!何事??誰???


…と思ったら宏平さんが断末魔の稽古をしていたのでした。
相変わらず中性的な声だなあ。

しかし宏平さんに限らず今回の3本立てでは、
(っていつもかしら?)
あっちこっちで人が死にます。
かく言う私も何人か殺したりするシーンがあったりして。

「はい、斉木くん殺しました!」
「えっと、じゃあここで殺すね」
「こんな殺し方じゃぬるいかな?」
「もうちょっと早く死んでくれる?」

稽古ではこんな会話が繰り広げられているわけです。

そして別の部屋では死に方を研究する人たちや、叫び声のアイディアを出し合うチームあり。

狂って人殺しをする和尚役の山本さんは、
階段の隅でブツブツと恐ろしげな台詞を吐きながらメラメラと殺気を立ちのぼらせている。
怖いっ!怖いよ〜っ!

うーん、声だけ聞いていたら通報されるかもしれないな。。。


しかし、そんな殺伐としたシーンばかりではありません。
愛あり夢あり情けありのYAMANOTE NIPPON。
どの作品も見応えたっぷりのエンターテインメントです。
どうぞお見逃しなく!!

07/10/04

YAMANOTE NIPPON

キャッチーに。

タンタンツタンタンタンタタンターン、
タンタンツタンタンタンタタンターン。

軽快な口三味線とともに、
ストッキングで戯れる男子3人。

地震、雷、火事、おやじ。
竜巻、津波、隕石、噴火。
ストッキングひとつで表現は広がります。

もう無いだろうというところから、
こんなのはどうだとアイデアを出し合います。
そんな道成寺の稽古のひとこま。

宏平さんの作曲によるメロディーとともに
このシーンは展開していきます。
ナイスメロディーです。
やけに耳に残ります。
DNAに刷り込まれます。

タンタンツタンタンタンタタンターン、
タンタンツタンタンタンタタンターン。

初演ではパノラマという名前のこのシーン。
現在、鋭意作り変えの真っ最中。
よりわかりやすく、
キャッチーにお届けしますのでどうぞお楽しみに。

斉木和洋

07/10/03

YAMANOTE NIPPON

その名もスカイウォーク

エリカ様の動向に「そんなに人を怒らせていいのか」と冷や冷やしっぱなしの野々下です。

そんなこんなで今日の稽古は「道成寺」。
そして「道成寺」には、
スカイウォークと呼ばれるシーンがあります。

スカイウォーク・・・
スカイウォーク?
歩くんだよね?

その通り!確かに歩いてもいます。
でもなんでしょ?
更になんでしょ?
なんて言うんでしょ?

人の塊の中にいる人が、その塊の前ではなく、
上に出てきたりしますねえ。
人の頭上に人の足がある感じとでも言いますか。
それから人間が寝たところから、
一気にシュタッと立ったりします。
もちろん頭上で。
しかも男8人の頭上で。

どんな感じですか?
・・・パワフルですね。まさに人ではなく蛇!!
男も鐘も日本も世界も全て焼き尽くす、
情念のパワーってやつです!!
日本の女は美しい日本の女は恐ろしいってことす!!

でもよくよく考えると、
始めはこんな感じじゃなかったんですよ。
グランドで少しだけ歩いてみよう、人の上を。
ってぐらいの感じだったんです。
いい大人がグラウンドで楽しく遊んでいるような、
ほのぼのと気持ち悪い風景だったはずなんです。

「何やってんだ、いい大人が」って
言われるぐらいのものだったはずなんです。
それが今じゃ、歩き、倒れ、回り、叫び、沈み
ってな具合に全力で芝居してますからねー、
人の頭の上で。

いやあ出来ちゃうんだなあー・・・。
まあ出来ちゃうんですよねぇ。
ホント怖いもんです。

野々下 孝

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