10/05/21
気持ちE
オイディプスの稽古場ではこんな言葉が飛び交います。
「じゃあ今から殺戮しま〜す」
「ちょっと◯◯さん殺させてくれる?」
「ここでお前を殴るからな」
「お願いですからこのタイミングで私の腹を蹴って下さい」
「死に方変えました」
「はい、目がつぶれましたぁぁ!」
創作作業は死と誕生の繰り返し。男も女も青アザが徐々に増えていく。
ふと振り返ると山の手の芝居では役柄上よく死んでいた。
観劇した友人に
「今回は生き残ったね」
と言われた事もある。
その時はなんか悔しかった。今回は断末魔をあげられなかった、と。
今回のオイディプスでは男優がバッタバッタと動き回ります。
山本「痛てて…」
浦「ちょっとひねったかも…」
斉木「筋が伸びた…」
俺は見逃さない。苦痛の裏に隠されている恍惚の表情を。
気持ち良いとハッキリ言え!
確かルーマニアの床はなかなか硬かった筈。こりゃ面白くなりそうだ。
川村岳