10/05/21

オイディプス王

気持ちE

オイディプスの稽古場ではこんな言葉が飛び交います。
「じゃあ今から殺戮しま〜す」
「ちょっと◯◯さん殺させてくれる?」
「ここでお前を殴るからな」
「お願いですからこのタイミングで私の腹を蹴って下さい」
「死に方変えました」
「はい、目がつぶれましたぁぁ!」

創作作業は死と誕生の繰り返し。男も女も青アザが徐々に増えていく。

ふと振り返ると山の手の芝居では役柄上よく死んでいた。
観劇した友人に
「今回は生き残ったね」
と言われた事もある。

その時はなんか悔しかった。今回は断末魔をあげられなかった、と。

今回のオイディプスでは男優がバッタバッタと動き回ります。
山本「痛てて…」
浦「ちょっとひねったかも…」
斉木「筋が伸びた…」
俺は見逃さない。苦痛の裏に隠されている恍惚の表情を。
気持ち良いとハッキリ言え!

確かルーマニアの床はなかなか硬かった筈。こりゃ面白くなりそうだ。

川村岳

10/05/20

オイディプス王

言葉は通じないけれど

ルーマニア&ハンガリー公演初日まであと二週間を切りました!!

今回オイディプス役となり、寝ても覚めてもオイディプスの台詞が離れません。
本番前によく見る定番の夢、
芝居ができてないのに本番の幕が開いてしまった夢
をいつもより早く見ているような気がします。


四畳半稽古に入り、一日8時間近く四畳半でシーン作りをしていたら気づかないところで首の筋を痛めていたらしく首が回りません。どの動きで痛めたのか、全く覚えがありません。自分の身体の鈍さが恐ろしいです。

最近、台詞の微妙な違いを指摘されます。
×「それ」→〇「これ」
×「実の母」→〇「俺の母」
などなど。
若手の劇団員や研修生が担当になりチェックしてくれます。

ありがとう!申し訳ないっ!!と反省しながら、心のどこかで

「でもルーマニア人やハンガリー人には日本語通じないし〜」

と思っているのか夢の中では、台詞を何語か分からない言葉で言い、たまに擬音を交えながら汗だくでオイディプスを熱演している自分の姿を見る時があります。
でも「ブラボー」とか言われちゃってたりして、夢の中ではなんか通じている様子です。


そう!実際、現地の人には全く言葉は通じないし、夢の中で私が聞いたよく分からない音、にしか聞こえてないんだろうな〜と思います。
そんな時こそ四畳半の出番!!
言葉が分からなくてもオイディプスの状態、心象風景をよりクリアに表現できるはずです。
それがどんな身体でどんな声なのか?!

残り時間僅かですが、オイディプスの真相に近づくよう、自分の身体もビックリするように日々自分に仕掛けていきます!!

山口笑美

10/05/18

オイディプス王

運命といわれるもの

前々から思っていたのだが
運命ってものは突然の産物などではない
神様のイタズラとかそんなものではない
ということ
すべて、自らが招いた産物なのだということ
である

偶然は必然のもとに起こる

ということだ
それは地震、台風という大自然の脅威も
僕にしてみれば必然なのだ
上手く説明はできないが
かなり確信していることだ

ふいにパスポートを探したら部屋中探しまわっても見つからなく
青い顔しながら稽古に参加していたり

新人文君の自信なさげなセリフ回しに、必死で笑いをこらえたり

自転車がいつも駒沢公園の辺りでパンクしたり

はたまた、民主党政権や、不安定な経済、ヨーロッパの方で火山が爆発中なのも
すべては僕の必然のためなのだ

2年連続シビウ演劇祭に参加する、演目はギリシャ悲劇「オイディプス王」
決して偶然とか運命などではない
必然なのだ

岩淵吉能

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