08/01/28

お茶とおんな

『お茶とおんな』、ロンリーな話。

本日は私一人で作業&お稽古です。
一人は静岡、一人は宮城に行っておりますので。
大道具(?)の棚を作りました。
すのこを組み合わせ、オイルステンで色合いを良くし、
釘打って失敗して抜いてまた打って。

気がついたら、さっきまで2階で賑やかに
稽古をしていた研修生も別の稽古場に移動しており、
建物の中は私一人。
ガンズの歌が寂しく響き渡ります。


私は八百屋お七の役です。
一人でぶつぶつとうらみつらみを吐きます。
恋心も吐きます。
お七という役の若さに押しつぶされそうになりながら、
必死に入り込もうとしている自分。
・・・を見ている人は誰もおらず、
今のは良かった、のかしら? だめかしら?
と判断に苦しみ、
大人数で稽古をしている時の有難みを感じます。


あ、一つ言っておきますが、
おんなの「お茶」会がメインですから、
上記している私の悩みは、ほんの一部です。


お楽しみに。


水寄真弓

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劇団山の手事情社×シアター・プロジェクト香川
『オイディプス王』の稽古場日誌はコチラ↓
http://tp-k.org/oedipus/text.php

08/01/17

お茶とおんな

「お茶とおんな」スタッフミーティング

今日は、照明の菊池さん、音響の大西さんと打ち合わせ。
わかっちゃいるけど全部おんな!
さすがはおんな祭り!素敵です。

コンセプトやシーンの意味やいろんなことを説明していると、不思議なことに新たな発見があるんですよね。
実に面白いです。
「ああ、そうか、これはそういう意味だったんだ」と自分の言ってることに妙に納得したりして。
人に説明することで、今までと別の視点でこの作品のことを見直すんですね、きっと。

ひとしきり、ミーティングが終わったあと、
真弓さんがつぶやいた
「うーん、おんな同士っていいなあ」
時にはこんな現場も面白いです。

倉品淳子

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劇団山の手事情社×シアター・プロジェクト香川
『オイディプス王』の稽古場日誌はコチラ↓
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08/01/04

お茶とおんな

あけましておめでとうございます。

元旦に稽古場へ向かう途中、
粕谷のお地蔵さんで甘酒をいただきました。
私の唯一の正月でした。
「お茶とおんな」です。
「なぜ稽古場が散らかっているのか」について。
はじめにこのお芝居の行く先を話していた時に、
淳子さんの口から
「ビーチみたいな雰囲気にしたい」
という言葉が出ました。
ビーチ。
それは数ある山の手用語の中でも、
もっとも心のチクチクするワードです。

10数年前。富山県は利賀村。晩冬。
演劇の聖地であるその場所の、意義や凄さは、
今は十分わかっているつもりですが、
当時「利賀村で一ヶ月間合宿して芝居をつくる」という
状況は、私たちにとって「軟禁」あるいは「拉致」でした。
雪積もる利賀村の合宿所にたどり着いた私は軽く放心して
「これから一ヶ月、耐えられるだろうか…」
と暗い気持ちでいたところ、
同室の淳子さんがなにやらでかい浮き輪のようなものを一生懸命膨らましている。
それはソファーでした。
常夏の海辺にあるはずのエアーソファーが、
冬の利賀のカビ臭い女子部屋に…。
「ここは利賀だけど、ビーチ(海辺)と思おうぜ!」
さびしい合宿生活のオアシスとなるように、
劇団員の癒しの場になるようにとの思いを込めて
つけられた部屋の名は「ビーチ」。
しかし、その部屋はあまりに居心地が良すぎたため、
劇団員のたまり場となり、部屋の住人が片付けに
無頓着だったため、あっという間にゴミ溜めに。
男子から「タコ部屋」「女郎部屋」「毒部屋」とののしられても、私たちはビーチが大好きでした。

【ビーチ】 
汚い、散らかった部屋のこと。
厳しい環境での憩いの場。
たまり場。

【ビーチャー】 
汚い部屋で平気な人。
または散らかす人。
ビーチの住人。

ビーチの雰囲気、なんとなく分かっていただけたでしょうか?


大久保美智子

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