08/08/01

YAMANOTE ROMEO and JULIET

殺意

ロミジュリといえば、
ロミオとジュリエットの『恋愛』です。
わかってます!みんな知ってます!
ですので、違うテーマを。

もうひとつ外せないものに、
キャピレット家とモンタギュー家の、抗争があります。

これがあるからこそあの二人は燃え上がり
死という悲劇が生まれました。
理由は書かれていませんが、
両家とも相手を殺したくなるほど憎み合っている。
彼らの殺意は半端なものではありません。
この殺意はどこから生まれてきたのでしょうか?

先日この殺意をテーマにグループ発表を行いましたが、
そのときなかなか彼らの精神に近づくことができませんでした。
例えば、愛する家族を殺されたとか、
自分が殺されそうになったなら、
そうした相手に個人的に殺意が沸くのはわかります。
ただ、「○○の奴らを滅多切りに!」
というのはちょっと想像しにくい・・・・。

ジュリエットの従兄弟ティボルトがロミオに抱く、
そしてロミオの友人・マーキューシオが
キャピレットの奴らに抱くあの殺意は、
今の私にはありません。

ん?この感覚、ほんとうにないのでしょうか?

日本人だから? もともと争いが嫌いな民族だから?
そんなことないと思う。
今はたまたまそういった教育がなされていないので
その感覚は眠っているだけなんじゃないか?
もし、「東京出身の奴以外はくずだ!」
といったことを国が言い出して、学校で教えだしたら、
あっという間に東京と地方の対立が生まれるんじゃないか?
(例えが微妙ですみません・・・・)

実際に、ちょっと前まで日本でもそういったことがなされていたし、今でも公にされていないだけで続いているといいます。
ちょっと違うかもしれないけれど、
日本の農村での村八分精神て、結構近いのではないでしょうか?たまたま、私がこの東京でそういった問題に触れてないだけなんですよね。
争いはないほうがいいから、
そういった意味では幸せなんだな〜今。

と、幸せをかみしめてる場合ではない!!!

殺意殺意。
まあでも、多分本には書かれていないだけで、
ロミオのおじさんとか、ジュリエットのおじいさんとか、
互いに殺されたりしてるんだろうな。
だったら普通に「○○の奴ら許せネエ!」って、なるよな。
結局個人的な恨みが元になっているのかもしれません。
だとしたら、多少理解できます。

ん?それで終わらせていいのか?

舞台上でリアルな『殺意』を出せたら、かっこいいです。


三井 穂高

08/07/30

YAMANOTE ROMEO and JULIET

おはようございます。
本日は早くも夏バテ全快で2キロ痩せて放心状態の下野が担当させて頂きます。
僕が山の手事情社の本公演で
「ロミオとジュリエット」をやることを聞いた時の第1印象が、恥ずかしながら
『やっと自分でも知っているお話をやるんだ』
でした。

僕が山の手事情社の研修生の時から
「摂州合邦辻」、「道成寺」、「ファウスト」などの
戯曲を本公演でやっていましたが
どれも初めて聞く話で少し難しい話なのかなと感じました。

その点「ロミオとジュリエット」は
芝居好きに関わらず誰もが一度は耳にした事がある
恋愛の話で、
しかもそれを西巣鴨の広い体育館でやるなんて想像するだけでも面白そうじゃありませんか?

僕はこの作品をきっかけに
少しでも山の手事情社という劇団が近い存在に感じて頂けたらと願っています。

下野 雅史

08/07/27

YAMANOTE ROMEO and JULIET

一目惚れ

爆弾が落ちたような一目惚れは自分にあっただろうか?
ロミオとジュリエットを改めて読んで思い返してみた。

今でも記憶の中に鮮明に残っている一目惚れがある。

幼稚園の時だ!

川崎市の幼稚園に通っていた私は担任の前原紀子先生を
先生とかッ!母親的存在とかッ!ではなく、女性としてみていた記憶が残っている。

本当に大好きで一目惚れだった……。
嫁にしたかった・・・・。

この世に生を受けて間もない私は、この悶々とした男にしか解らないだろうム ズムズを解消する教養もなく、
また、このちっぽけなガキが前原紀子先生に
「しぇんしぇいしゅき」(先生好 き)といったところで実る恋ではないことは、
幼稚園児のわたしにもなんとなくわかっていた…。

世間知らずで無知であればあるほど
「しゅき」(好き)ということに爆進できる。
ロミオとジュリエットが幼稚園児だと言いたいわけではないが、
ある意味幼稚で、自分勝手で、
危険をかえりみない。こんな無謀な人間は
「そ りゃ〜死ぬだろっ」って思うのである。

しかぁ〜し、この物語で腹の立つことも多いのだが、
どこかにこのような幼稚 で、自分勝手で、
無謀な恋を欲している自分がいることも事実なのである。
おそらく皆さんも同じのはずだっ!

これは劇場でなければ体験できない。
日常でやったら危険人物扱いされる。
山の手事情社ではそのギリギリのラインまでそれを表現しようとしているし、
私もその 領域に行きたいと思っている。

今日稽古場で山本芳郎氏、下野雅史氏、安部みはるさん、とショートシーンの打ち合わせをした。

混沌のまま…………、終った…。

浦 弘毅でしたん。