08/12/04

道成寺/えずこホール

「師走です、道成寺です」

2008年ロミオとジュリエットに始まり、
道成寺で終わる恋一色山の手事情社。

『道成寺』えずこホール公演では
中学生を対象に演劇鑑賞会もやります。
清姫と同じ年頃の彼らに
黒い桜がどう映るのか楽しみです。

ロミジュリをやっていたときは
恋ってなんだろうとか、恋ってやっぱ
いいわあとか、考えることは恋、恋、恋
みたいな状態だったけれど、
道成寺は恋だけじゃなくて、社会のこととか、
人のこととか、蛇のこととか、なんだか色んな
ことが頭をよぎる作品ですね。

今でいうストーカー紛いの狂気が
舞台では美しい芸術に昇華されるんだから
不思議です。
蛇になってしまうくらいの想いってなんだ。
私も女だけど・・・たぶん。
蛇って感情あるのかなあ。
んー。

はい、え?
もう来週本番ですか!

!!!

とろいのは私だけ・・・。
現場では粛々と、着々と稽古が進行しています。
すごい、どんどん進化していますよ・・・。

早く目を覚ますんだ、自分。

ではまた!

越谷真美

08/12/02

道成寺/えずこホール

某大手レンタルビデオ店には置かれない道成寺

近所の某大手レンタルビデオ店Tの荒廃が
止まらない。
「イ●デ●・●ョー●ズ/
ク●ス●ル●カルの王国」
やら
「ナル●●国物語
第2章:カスピアン王子の角笛」
やらの新作が棚の3割を占め、大量ストック。
はたまた、2008年度ジャンル別ベスト10
みたいな棚が全体の2割を占めている。
さらにはその新作・準新作のメインストリートの
裏側には、かつて大ヒットした韓流ドラマの
裏通りが広がっている。
もう無いのよ。
数年前に新作で確かに並んでいたはずの作品が、
どこを探しても。
『●●を踏んだらサヨウナラ』が見たいのだが、
無い。
仕方ないので、『ト●イン●ポッ●ィ●グ』でも
もう一度見るかと、棚を探すが、
どこにも無い。
結構ヒットした作品なのに。
『●が来た!』でもいいかと、探すが、
これまた無い。
ふと見ると、ベトナム映画のスペースが
15cm位になっていた。前からこんなだっけ?
場所があるだけまだましか。
そんな事がここ数日続いている。

で。『道成寺』の稽古場日誌です。
何が言いたいかというと、
近所の某大手レンタルビデオ店Tのように
世の中に溢れているのは、売ろうとしているものと
売れたものばかりって事。
世の中は数十万人とか数百万人を
相手にしている商売ばかりになっている。
要するにそれを、グローバリゼーションと言う。

『道成寺』は、誰がみても面白くて、
わかりやすい作品ではないかもしれないけれど。
誰も見たことの無い演劇を作りたいという欲望に
起動されたひとつの答えがあると思う。
演劇は今、ここで、出会うしかない表現なので、
是非、劇場でお会いしたいと思う次第です。

斉木和洋

08/11/30

道成寺/えずこホール

個人的な話

「東京とそれほど変わらないから、
     大げさに考えすぎだよ!」
と答えた。
私が暮らしていた岩手の土地は、本当に寒い。
寒いを通り越して、痛い。
そこに比べたら、宮城県の冬はたいしたことないぜ
と思う。

しかし、待てよ。
ヌクい東京暮らしが長くなった今となっては、
ちょっときついかも。

こっそり、寒さ対策グッズを持っていくべし。

さて。稽古場日誌本題。

本題と言いながら、
『道成寺』とは直接関係ないけれど、
私にとっては、重要な思い出話を。

それは、私が大学生だったとき。
初めて彼氏という存在ができ、
初めてデートというものした。
そのとき行った場所は、仙台。

仙台駅前にある、ナガーイ商店街を、
いわれるがままに歩き、いわれるがままに、
店に入って、買い物につきあった。

その後、その彼とは、
さよならする日が来るのだが、
仙台で歩いた、あの商店街を思い出しては、
泣いた日々があったなあ。

さらに、その後。
なぜか仙台を基点にして、
酸いも甘いも経験するはめになる。

自分の気持ちや衝動だけで突き進むと、
相手は引いてしまう。
ということを知らなかった私。

今なら、清姫に、
「あんた押してダメなら、引いたほうがいいよ」
と言えるな。

そんなこんなで、勝手ながら、
今回宮城県で「道成寺」を上演することに
なったのは、因縁めいたものを感じる。

清姫を見ていると、当時の自分を思い出すのに、
さらに、思い出いっぱいの地で、
公演することになろうとは。

私だけじゃないはず。
清姫を見ていてドキっとするのは。
思い当たる女性がたくさんいるはず!

観るべし。『道成寺』

小笠原くみこ