08/11/21
「ポニョと清姫」
先日、映画「崖の上のポニョ」を見ました。
そこに描かれていたのは「会いたい」という
とてもシンプルで凄まじく強い「思い」でした。
好きな男の子に会いたいというただ一心で
ひたすら突き進んでいくポニョ。
周りに、世界に大迷惑をかけているにも関わらず
その姿は感動的で爽快感さえありました。
さて今回の「道成寺」。同じく男をひたすら
追い続ける女の話でございます。
そこにはポニョと違い恨みや嫉妬等の負の感情も
満載ですが、でもやはり私はある種の爽快感を
感じてしまうのです。思いの遂げ方としては
間違っていると思いますし、友達なら説教して
止めるところですが、ここまでの強い「思い」に
羨ましいと思ってしまう気持ちがあるのも否めず。
そんな一念を貫き通す爽快感が道成寺が日本人に
愛され続ける理由の一つなのかもしれません。
宮崎駿監督が映画でしか、そしてアニメでしか
できない手法でポニョの思いを描いたように
山の手事情社も演劇でしか、舞台でしか、
そして山の手事情社でしかできないやり方で
女の一念を描きます。これは劇場に足を運んで
いただかないと味わえません。
絶対に絶対に体験していただきたい!
えずこホールにて心よりお待ちしております。
太田真理子