11/02/12

The Dead Father

『フル回転モード』

稽古後、家の方向で一緒に帰ることの多い佐織によく言われることがあります。
「あいか、歩くの早いよ」
高校時代、寧ろ私がその台詞を言っていたはずなのに…。

なんでかなと思い返してみれば、どうやら思考と関係あるようで、稽古や公演のことを考えていたり、喋っていたりすると、早足になるようです。 

日々ヒリヒリしてます。

あのシーンはこうやればよくなるんじゃないか…こっちはこの感情だと成立しないな…使えそうな案を思い付けば有頂天になったり、できないことに自己嫌悪したり、激しく一喜一憂の思考回路。
グルグル回る頭の中と同調する手足。

体と心って繋がってるんだな…。
いつの間にかランニング状態、息を切らしていることに気付いたとき、改めて思いました。

稽古場では、だんだんと大きな枠組みが見えてきています。

この中の密度は私達研修生次第。
ギュウギュウに。
ギッチギチに。
ちょっと触ったら破裂して、周囲7448?を荒野にしてしまうくらい濃密に、エネルギーを込めていきますので!
春風舎でお待ちしております!

土方あいか
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11/02/10

The Dead Father

『修了公演にまつわる話〜担当編』

山の手事情社は研修生を毎年募集している。
研修生制度を開始して10年以上経つ。
研修生の指導にかける時間・労力・情熱は相当なものである。
何故そこまでエネルギーを注ぐのか?

それは常に自分に新しい風を起こさせる為である(と思う)。

自分のまわりのマンネリ化した人間関係、ルーティンワーク、安定を求めるが故の行動の制限が知らず知らずに可能性を狭めている。
研修生を見てると、皆その状態から脱却しようと足掻いている。だんだん自分の不満に意識的になってくる。
そしてそれらの不満は創作上の大事な原点だ。

研修生と担当は相互作用している。
刺激され、刺激してやる。

その結果が修了公演だ。
研修生と担当のバトルである。
これがやりたい→おもしろくない→じゃあ何がしたい?→これがやりたい→おもしろくない→じゃあ何がしたい?(繰り返し)

本当にしんどい作業の繰り返しだが、少しでも光るところがあればそれがルーツになり、これからの成長に繋がる。
2月末、そんな瞬間に立ち会って下さい。

川村岳
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11/02/09

The Dead Father

『おこげ』

稽古場日誌を書く時、なぜかイベントのある日に当たる事が多い気がします。
チラシの写真撮影だったり、年末最後の稽古だっり…
ラッキーなのか?プレッシャーなのか?

今回は、劇場の下見です!
ひゃっほう!!ここで暴れるんだぜ!!
私達!!ドキドキするぜ!!!
な、筈なのですが。
久しぶりの早起きのせいか?
テンション低めの研修生。
(だ、大丈夫だろうか。)
焦らない自分に焦りつつ、劇場にフェード・イン。
現在公演中の舞台装置があり、なんとなく
ひとの家におじゃましているような気分。
おとなしく会場を徘徊する私達。
しかし、
「おお!!噂の裏階段だ!!」
もしかしたら使うかもしれない、と言われていた
舞台裏の階段を発見!
一気にテンション・アップする私。
さらに裏からどれくらい声が聞こえるか、
検証のために叫び、泣き、階段を駆け上がり、
桃香と喧嘩をして、テンションひたすらUP!UP!UP!
結果、斉木さんの指示がよくわからなくなったり、
「どつきたくなるほど、うるさい」と言われたり。
教訓。
舞台上で演技しているときと同じ、
役者は常に冷静と情熱の間にいるべし。

舞台上の冷静と情熱の間は、でも常温ではいけないと
言われました。
片方からはブリザードが吹きつけてきて、片方からは
炎で炙られる、カオス。
最近、「煉獄」という言葉を知りました。
死んだ後、天国に入る前に罪を清める為に炎で焼かれるところ。
天国と地獄の間。
一歩先には天国が待っているが、今は地獄。
「The Dead Father」の稽古でも、自分の地獄はなにかを問われるが、
自分がどんな炎に焼かれてるのかがわからない。
痛みを感じてるのに、身体のどこが焦げてるかわからないような。
普通の生活なら、「痛いなあ」と思うだけで放っておいてもいいのに、
「The Dead Father」ではその焦げてる部分をじっくり観察。
ああ、想像するだに痛い。
でも、想像だけで終わらせちゃいけない。
自分がやる役のなかに、特に自分と近い、というかほぼ私じゃん!
なヤツがいます。
暗黒時代だった大学生の時の自分、そっくり。
やってることもそっくり。
なのに焦げた匂いがしてこない。
今観察している部分は、まだ炊きたての白米のようです。
出てこい、おこげ!!

ちなみに、下見ですが、
いろいろ試しているうちにアクシデントが発生。
最後の30分ほどは解決の糸口が見えず、煉獄気分を味わうことに…
ああ、痛い!!

水田菜津美
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