11/01/24

The Dead Father

『月日は百代の過客』

早い事で年が明けて、もう半月が過ぎました。
山の手事情社の研修生でいられるのも後ひと月ちょっとか。
長いようで短いんだな。年越しをしていたのが嘘の様で少し怖いです。

稽古中って、時間が過ぎるのを早く感じるものです。
いつの間に!と、思う事が多々あります。
そうなると稽古期間がもっと長かったらと、考えてしまうのは人の性なんでしょうね。
研修生になりたての頃から分かっていた事ではあるのですが、あの頃の自分が思った以上に一年は短くて、でも濃厚で。
こんな至極単純で、誰しもがわかりきってそうな事すらも、自分で体感しないと分らないものです。

やっと、わかり始めた事がある。
直面してる課題だってある。
そのせいで、沢山迷惑もかけてる。
思い返せば心残りばかりで。
そいつらが僕の足を引っ張ってくるし、
今も足を引っ張られている。

誰しもが、自分だけが抱えている問題。
弱みとか、欠点、弱点って言い換えてもいいのかもしれない。そういうものって、どうしてるんだろう?
そっとなかった事にして、二度と見なくて済めばそれが一番だけど。
だけど、そんな事絶対あり得ないのは、よ〜く分かってます。
だから悩む・・・

やっぱり戦って治すのかな?無理やり。
それとも迂回してみたり・・・
何か別の事で補ったりしてるんだろうか・・・

考えれば、考えるほど分らなくなっていく。
分る筈ないのに。
年度末になるといつもこうだ。
こんな自分を変えたくて此処に来た筈なんだけど・・・
おかしいなあ・・・

こんな事で悩んでいても無駄だ!
と割り切る力が欲しいと思う今日この頃です。

増木啓介

11/01/23

The Dead Father

『修了公演にまつわる話〜研修生編』

修了公演に向かっていく研修生たちの連帯感とパワーは、良き場合もあれば、面倒な場合もあるが、とにかく凄まじい。

あらかじめ用意された台本も、衣装も、音楽も、何もなく、すべてはお前たち次第だと追い詰められる。
私のときは14人の同期がいて、恒例の《ものまね》は全員はのせないと言う。
私のネタも一度その計りにかけられ、最後の審判前の稽古場の静けさといったら死刑囚の気分だった。
辛うじて本番にのった。
のったからには必死に練習した。
大好きな親友の物まね。
いつの間にかデフォルメが進み、本番を見にきてくれた親友とはしばらく気まずい関係となった。…がやむを得なかった。
《SS》と呼ばれる寸劇では、そういえば女3人で三姉妹の話をやった。
長女が末っ子に異常な愛情をかけ、真ん中の私は家を出ていく。
3人で姉妹の関係を色々相談した。相談し過ぎて芝居がこんがらがってきた。
頭を冷やそうとご飯を食べに戻ると私のコッペパンを同期の男が噛っている。
何故だ…
何故君は私のバックを漁ってパンを…
不条理さと日々張り詰めている緊張感からか涙がでてきて、姉と妹が慰めてくれた。
その出来事がその後の芝居に役立った…かはちょっと忘れたけど。

《四畳半》大好き世代だった私たちは、『アンドロマック』という戯曲に夢中になった。
男女ペアでエルミオーヌとオレストの掛け合い。センターポジションを争った。
ありえない高低差でもはや表情の読み取れないポーズになるペア、様式美を越えた生々しさを讃えるペア、まさかの肩車ペア…

あと、そう《ルパム》
エロさと身体性を追求しているうちにどんなポーズも恥ずかしくなくなる。女ルパムと呼んだ顔と手だけの<ルパム>の練習といったら。女ってホント他人に厳しいなとちょっと嫌気。
そう思いながらも毎日のように自主練した。

5年経ちますが、
ぞろぞろ思い出してくる…。
正直言って。
当時何に一番追い詰められたって、日毎やつれていく研修生担当劇団員、笑美さんと野々下さんの姿だったと思う(笑)

たとえなんちゃって四畳半と呼ばれても、誰よりも夢中だったよなあって変な自負がその後の支えにもなっています。
ああ、この先何でも出来るやって思えた。

山の手の修了公演の魅力はなんといっても舞台に対して無我夢中な自信に溢れている研修生たちの姿ではないでしょうか。
今年もまた初心にかえる舞台が楽しみ。

『The Dead Father』
ご期待ください。

越谷真美

11/01/21

The Dead Father

『父』

こんにちは、研修生の中川佐織です。
2011年になりましたが、もう1月の半分が過ぎちゃいました。
二月もあと少しに迫っています。
「The Dead Father」稽古場。
未だ父(という超えるべき存在)の姿、私見えておりません。
人違いばかりです。
実際問題、『父』ってなんなんでしょう?
私は『父』=『母』な現代な家庭の子なので、『母』なのか?
と思いましたが、また違う気がします。
第二の母に当たる、ピアノの先生か?
尊敬する人?軽蔑する人?
それともやはり実父?うーん。

「超えようとしても超えられない存在」なんだと思うんですが、
それが自分の中で当たり前だと無意識に刷り込んだ存在とか
絶対しないと思っていた事を自分がしていたりしますよね
超える気がなかったけど、一番影響を与えていた存在とか
本当に尊敬する偉大な人物とか
うーん。なんなんだ!父よ?!

今日の稽古はエチュードが八割な日。
私は体調を崩して乳酸菌が八割な日。
節々がイタタです。咽もイタタです。

さて、エチュードは「事件が次々に起る空間」
「○○だー!」って、1人が事件を提示したら、
それがどんなものかキャッチしてリアクションを提示、
その提示されたものを周りは共有しあう。

私は「声出さなくていいよ」と言われたので無言劇です。
静かな演劇です。
声使えないとこんなに不安だとは…発見です。
空間に居辛いです。体が動きません。
嫌いでは無い強制力なんですが、できてはいません。
超えるべき「存在」よりも超えるべき「課題」が多いんです。

中川佐織

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