11/05/04

傾城反魂香/ルーマニア

シーン

初めまして、こんにちは。
新劇団員になりました、中川佐織です。

今日も『傾城反魂香』の読み合わせが続いています。

文楽でも見せ場である、吃又のシーン。
土佐将監の弟子、吃りの又平が
死を決して描いた絵で奇跡をおこし土佐光起の名を受ける
この場面は個人的にも好きなシーンです。
吃り所以の又平の不器用さなのか、
色々な要因が又平を縛っていき、
そんな又平の妻おとくも、ある意味で又平を縛ってしまう、
そんなおとくの不器用さにも惹かれます。

前回とはキャストも変わり、
どんな風に出来上がって行くのか。
他のシーンも必然的に前回とは変わっていきます。

日本人にしか分からないんじゃないのかと思われる
逆転劇や、男と女の関係がたくさん詰まったこの作品、
ルーマニア人にもわかるような普遍的な感覚って、
どこにあるのでしょうか?

安田さんの怒声が飛ぶ中、読み合わせは続きます。

中川佐織

11/05/03

傾城反魂香/ルーマニア

待ってろ6月

もう5月ですね。
朝、4月のカレンダーを破ろうとして勢い良すぎて
5月のカレンダーまで破ってしまい、
「え!? もう6月!?」と軽くパニックになりました。
軽くタイムスリップしかけました。
自分が信じられません。

先日、山の手事情社稽古場近くにあります
神社にお参りに行ってきました。
神前に列を作って、順々に誓いを立てたり祈願したりする劇団員達。

全員怪我なく公演が成功しますようお護りくだすひ!!
と、私が頭の中で願い事を噛み、願い直したのは秘密です。

稽古場では連日読み合わせの稽古が続いております。
稽古中キャストの集中力と緊張の糸で稽古場が支配されています。
まるで蜘蛛の糸に捕まったかのように、
見ているこちらの呼吸までがコントロールされている気分になります。
だからこそ感情移入できるのかもしれませんが。

とてつもない集中力の元編み上げられた糸は
やがて客席を覆う大きな布になり、
ルーマニアに新しい風を巻き起こすことになるのでしょう。
というダイナミックな妄想をしていると、
あっという間に終わっていく稽古。

ぬぬぬ
一日は短い。
待ってろ6月!

村田明香

11/05/02

傾城反魂香/ルーマニア

扇風機

今回、スタッフとして
ツアーに同行することになりました
石原です。

さて
山の手事情社はただいま
各シーンごとに
登場する俳優が椅子にすわって
台本を読み合っています。

まだ動きなどはつけておりません。

出演者一同
熱をおびて台詞を発します。



稽古場は猛然と暑く
息苦しいほどの熱気につつまれます。

安田さんが

「空気いれかえてー」

と言うや否や
窓やドアをあけます。
うすら寒いはずの夜気が
ここちよいです。
稽古場にいた役者陣一同

ふぁーー

となります。
稽古場の熱気と新鮮な空気。
ここで毎年恒例の

扇風機。

まさしく空気の入れ替えです。

いまだ寒さの残るこの時期において
はやくも扇風機が投入されました。


今年

山の手事情社は

近松門左衛門『傾城反魂香』

を上演します。

洋物の作品から和物に心機一転

入れ替えです。

ルーマニアはシビウの
ラドゥ・スタンカ劇場に
熱気と
新鮮な空気を。

自分もスタッフとして
生ける扇風機と化してサポートしていこうとおもいます。


石原石子