12/09/24
このエージャックスって大将はね…
『トロイラスとクレシダ』の稽古は目下、ルパム作りもありますが、主に読み稽古と女性はショートシーン作りの日々です。
ところで、『トロイラスとクレシダ』にも登場している古代ギリシャの将軍「エージャックス」をみなさんご存知でしょうか。おもに「大アイアス」と訳されている事が多いこの方を。
実力はあのアキレスの次。父親がヘラクレスと知り合いで、赤ん坊の頃ヘラクレスにその身に纏うライオンの皮でくるんでもらったことがあるため、首とわき腹以外は無敵。性格は極めてプライドが高く怒ると非常に怖いが、持ってる大盾で味方を守りながら戦ったり、戦闘中死亡した味方の遺体を担いで陣地に持ち帰るなど情にもあつい。
エージャックスに限ったことではありませんが、今回の舞台の登場人物達は皆こういった設定が欲張りな伝説超人達です。一体どう演じればいいのだろうか。当たり前ですが言動はとてもとても私現代の我々とはかけ離れている。台詞をそのまま声にすれば何とも実のない人物の完成である。皆どうしたものかと悩んでいる。
そんな時私が利用するのは事務所二階の狭い部屋。なぜなら一人閉じこもり台詞や行動に集中すると超人達は超人達ながらがなぜそんな言葉をはくのか何を思っているのか少しずつ自分に近づけることができる気がするからです。
この引きこもり戦法で最終的に何ができるのかまだわからないのですが、ここから出たとききっと面白い舞台をお見せします。
鯉渕翼