14/03/17

ヘッダ・ガブラー

『ここから、ここから!』

いよいよ『ヘッダ・ガブラー』本番まであとわずか。

今回、相手役とのやり取りがこれほど面白いと思ったことはありません。
そして同時にこんなにも怖いと思ったことも…

少しでも嘘が入ってしまうと、とたんに歯車が狂い全体が崩れてしまいます。

『ヘッダ・ガブラー』、なんとももろく繊細な作品です。

一人で稽古して、いろいろ妄想を膨らまし、こうやろうと決めて挑んでも、なかなかうまく流れません。

ヘッダの大切にしていることはどんなことなのか?

なぜこんな言葉を言ってしまうのか?

役の芯をみつけ、余計な事を考えずにただそこにいること。

何もしないこと。

そして相手との関係にゆだねる。
そうすると勝手に動き出すんだなと。
今ここで動きたくなったら動いてみれば良いんだと。

当たり前のことに今さらながら気付きました。

ただこれはとても怖いです。

どうしても何かしなきゃ、こうしてやろうという意識が先に働いてしまいます。
その意識は私であってヘッダがそうしているんじゃないのに…

今回、今までと違う感覚で舞台に立っています。

何も考えない。

毎回、身体中がゾクゾクします。

怖さと、どう転がるか分からないワクワクとした感じの不思議な感覚です。

他の出演者もそうなのではないかと思います。
今まで見たことない表情をみたり、聞いたことのない声を聞きます。

毎回やり取りがとてもスリリングです。

本番ではどんなやり取りが生まれるのか!?
よりスリリングな舞台を目指して
ここから更に進化しそうです。

山の手版『ヘッダ・ガブラー』ぜひ楽しみにいらして下さいね。

山口笑美

14/03/16

ヘッダ・ガブラー

『いよいよ劇場入りです』

今日、劇場入りします。
会場である文化学院講堂は、昨年「ひかりごけ」の公演をやりましたが、
私は俳優としては初めての場所なので非常に楽しみです。
というのは、ここ、とてもいいのです。
何がどういいか言葉にするのが難しいのですが、
劇場らしくなくて、観客を異空間に誘いやすく、
なんとなくおもむきを感じると言いますか…。
私はとても好きです。

いろんな場所でお客様とお会いできるのは、
舞台俳優という職業の喜びの一つです。

さて、『ヘッダ・ガブラー』の場所は、一つの部屋。
そこにいろんな人が出入りするのですが、
ヘッダだけは、劇中ずっとこの部屋にいます。
それも、この物語の鍵になってきます・・・。

私は今回、二役をいただきました。
その一つがメイドの役。
この部屋に出入りする人は彼女の許可を得ねばなりません。
本人が知ってか知らずか、
ヘッダからすればまるで監視されているようなのです。

さて、どう演じますか?
お楽しみに! 劇場でお会いできることを楽しみにしております!!

倉品淳子

14/03/15

ヘッダ・ガブラー

『み、みえる…!!』

思っていることが100個あるとすると、口に出すのは5個か6個、というのが『ヘッダ・ガブラー』という作品です。
残りの94個、95個は俳優が声と身体と、オーラで表現しなくてはならない。
私の大好きなスピリチュアルな領域に足を踏み入れるわけです。
それプラス、お客様の想像力、これです。
つまり、素晴らしくぴったり行ったときは、思っていた100個以上の事がわかってしまう可能性があるということです。
ファンタスティック!
先日稽古場に様子を見に行った時は、イェルゲン・テスマン(川村岳)が居間で内緒話をしているヘッダ(山口笑美)とレェーブボルク(浦弘毅)のところにパンチ(お酒)を持っていくシーンを延々30分以上やっておりました。
グラスはいくつか。
手持ちか。
おぼんにのせて持ってくるか。
どんなおぼんか。
四角か。
丸か…

細か!!

アンデルセン童話「裸の王様」を思い出しますね。
そこにはふたつのグラスがみえる、みえる、みえる!

さて、グラスひとつにこれだけこだわる山の手事情社の『ヘッダ・ガブラー』。
完成したらどうなってしまうのやら。
皆様の目に何がみえるでしょうか。
ぜひ、劇場でご確認ください!

安部みはる

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