14/02/22

つぶやきとざんげ

とある日のこと

「祥子、メインの≪ルパム≫の構成なんだけど…今のままだとやっぱダメだと思う。もう1回何か考えてきて。」

と優しい笑顔で演出の淳子さんに言われた。


必死に考えた。


あいつはこの振りが上手いから、前の方でやってもらおう。

こいつはカウントが取れないから、なるべく目立たない所でやらせよう。

このままじゃ動きがないから、移動しながらできる振りを入れよう。

iPodで曲を聞きながら、頭の中で人を動かし、構築しては壊してを繰り返す。


悩む。


悩む。


悩む。


iPodの音楽がいきなり、うるさい電子音に変わる。

…夢か。


寝たはずなのに疲れの取れない、余計に疲れた身体で、稽古場に向かう。

やっぱりダメ出し。



正直、自分の出来なさ具合にはヘコむ。

でも出来なければ、自分のシーンがカットされる。

出番が欲しい。

じゃあ、やるしかない。

今の私を動かしているのは、そんなエネルギーだけ。

どうにかしなければと、必死で、もがいている。


あれ?

もしかすると、今回の芝居の登場人物たちって、今の私に近いのかもしれない。

等身大の私にしか出せないもの、あるのかも。


本番まで5日。

もっと自分と向き合ってみよう。


菊地祥子

14/02/21

つぶやきとざんげ

自分という壁

2月のベタ稽古はどんな生活なんだろう・・・
ずっと気になっていた2月がついに来た! っと思ったら、
あっという間に修了公演7日前。
いよいよ、本格的に追い込まれてまいりました。


早い・・・早すぎる!!!

やったるぜぃ!!・・・気合をいれて迎えたハズのベタ稽古、
最初の一週間は稽古場の雰囲気に圧倒されて、自分がみるみるしぼんでいく・・・
はぅ、ここにきてまさかの絶不調!
ヤバい・・・ヤバすぎる!!!


いくらカラ元気を出しても、1日が終わると“わたしなんてダメだぁ”の連続。

・・・あぁ、わたしはいつもここにつまづいてきたんだなぁと思った。
自分で自分を認められない弱さにもがいてきたんだなぁと。

今回の作品の中で、《ぴん》と呼ばれるひとり芝居を担当させていただく部分がある。
ひとりで何度も稽古をしているが、やればやるほど、わからなくなっていく気がする。
自分は何を表現したいのか、自分はこの人物のどこに心を動かされるのか。
そんな時、演出の淳子さんから「《ぴん》はひとりでやるものではない。お客さんとつくるものなのよ」と言われた。
その日の帰り道、“お客さんとつくる”ということの意味を考えながら、
電車にゆられていた。
あ、わたしはずっと自分という壁の中に閉じこもってきたのかもしれない。
そのベクトルを変えられたら、少し何かがかわるんじゃなかろうか。

毎日稽古場に通い、こんな風に贅沢に芝居に時間を使える今、
本番までの時間はあとわずかだけれど、きっと変えられることはあるはずだ!
そんなことを考えながら、今日も稽古場に向う電車にゆられています。

演出の淳子さん・みはるさん、劇団員のみなさま、そして同期の仲間、
そしてそして、応援してくださるみなさまに感謝しつつ・・・


『つぶやきとざんげ』
研修生9人、それぞれの笑いと涙と葛藤がたっぷりつまっています!

ぜひ、ご来場お待ちしております!!

武藤知佳

14/02/20

つぶやきとざんげ

捧げもの

僕は出番の多くが祥子とペアになっているのですが、


《ショートストーリーズ》では正直遊べてない・・この直前になってもガンガン変わる。


多分大事な「何か」が分かっていないのだ、祥子に迷惑を掛けっぱなしだ。


※《ショートストーリーズ》山の手メソッドで、自分の身近なところに題材を発見し寸劇を作ること。



もっと自分と向き合わなくては・・




そうやって自分、自分、になると苦しい。




ふと思う。『ドン・ジュアン』の期間中は男では異例の? 衣装のお手伝いをしていたのですが、それが凄く楽しかったのはなんでだろうと?


どうも純粋にみはるさん始め劇団員の人の為に何か出来る事があるという事が嬉しくて、つい張り切ってしまったのだ。




そう人の為、祥子がいる。


ついこの間までド素人だった僕でも祥子の為にできることがきっとあるのだ。




これは・・頑張らなくては・・!




きっと演劇中は自分は自分のものではないのだ、祥子のものであり、演出の淳子さんのものであり、お客さんのもの。


そんな風に捧げる様な感じにはなれないだろうか。



時間は無い、はやく「つぶやきとざんげ」の為に自分を変化させなくては。

近藤央希