14/03/02
「ヘッダ・ガブラー」上演に向けて 山本芳郎編
映像でお届けする、「ヘッダ・ガブラー」への意気込み、
第三弾は、山本芳郎です。
*****************************
「ヘッダ・ガブラー」
※ 公演詳細は、タイトルをクリックしてください。
*****************************
14/03/02
映像でお届けする、「ヘッダ・ガブラー」への意気込み、
第三弾は、山本芳郎です。
*****************************
「ヘッダ・ガブラー」
※ 公演詳細は、タイトルをクリックしてください。
*****************************
14/03/01
先日、3月の本公演『ヘッダ・ガブラー』の稽古を見学した。
試行錯誤が続いている。シーン稽古しては、安田さんとみんなで話し合い、また稽古、その繰り返しだ。
笑美さんと浦さんのシーンの稽古中、笑美さんが「○○だよね? 」というと浦さんは「え? どういうこと?? 」とキョトンとなり、「○○ってこと? 」と答えると、笑美さんは「ん? 」とキョトンとなる。
キョトンに対してキョトン。
そうやって共演者同士考えをすり合わせ、作品への解釈が少〜しずつ深まっている。今後がとても楽しみだ。
そして、いつも稽古場で会うと「谷、元気? 」とすかさず声をかけてくれる川村さん。この日は全く声をかけてくれない。うん、試行錯誤している。
稽古が終わった途端に川村さんから「谷、元気? 」と声をかけられた。うん、試行錯誤している。
安田さんも役者さんもみんなイイ感じで悩んでる。
この試行錯誤の繰り返しが『ヘッダ・ガブラー』をどのようなかたちにするのか、劇場でぜひ観てみて下さい!
谷洋介
14/02/28
中学の三年間、Sくんに片想いし続けた。
私はコンプレックスが服を着て歩いてるような自意識過剰女子で「チビ・デブ・ブス・おまけに天パ」Sくんが振り向いてくれるハズはない、と決め込んでいた。
Sくんは格好良くはないが、ちょいワルで、ひょうきんで、女の子に人気があった。
私の友達とSくんが付き合うことになった時は、横に寝ている妹にバレないように、枕を濡らしたものだった。
中学最後のバレンタインに、「告白しよう」と決めた。一大決心だった。手作りのチョコを準備したが、直接渡す勇気がなく、一日遅れてポストに投げ込むという体たらくだった。見かねた友達が「みちこは三年間ずっと好きだった」とSくんに伝えてくれた。翌日Sくんは「ありがとう」と言ってくれた。
清々しかった。付き合えるなんて思ってなかったから「嫌がられなかった」というだけで、とんでもなく嬉しかった。
そして私たちは卒業した。
高校は別々だったが、たまたま帰り道にSくんに会うことが重なった。高校のこと、中学の思い出ばなし、将来のこと、など、ポツポツ話しながら一緒に帰った。まだ彼女はいないらしい。ちょっと嬉しかった。
ある夕暮れ、二人の前に野良猫が現れ、一緒に撫でているうちに、Sくんは私の手を握った。
その時、私は、逃げた。
あんなに好きだったSくん。お付き合いしたかったSくん。三年間を捧げたSくん。だのに、私は全力で走って逃げた。
今でも、なぜ走りだしたのか、よくわからない。なぜそんなことしちゃうのか? に、みんなが納得するような答えを出すことは、本当に難しい。
ヘッダ・ガブラーの稽古をしていると、よくあの場面を思い出す。むりやり私の青臭い経験とくっつけるつもりはないのだけれど。
ヘッダも、自分でもよくわからない、言葉にしづらいものを感じとって、行動しているように思われる。
ふつうの状態では、周りは理解しづらい。
私たちは、まあ、芝居をつくる上で、なぜそういうことをしちゃうのか? どんな状態ならそれがあり得るのか? を考えなければならないんだけど、それが明らかになったところで、芝居がおもしろくなるわけじゃない。
それよりも、観客のみなさんの内にある「なんであたし、あんなことしちゃったんだろう?」にうまくコミットしたいな、と思う。
そんなこっぱずかしい雰囲気に劇場がつつまれたら、素敵なんじゃないだろうか。
大久保美智子