お知らせ

劇団から 2019/05/26

改めまして、ご支援のお願いです

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 劇団 山の手事情社主宰の安田雅弘です。昨年「存亡の(危)機」を表明し、たくさんの方々から多大なご支援を賜り、劇団創立35周年を迎えることができました。しかし残念ながら、今年度も私の力不足ゆえ、国からの助成を受けることができず、劇団の経済状況は一層逼迫し、稽古場の存続や活動の継続が難しくなっております。劇団としては、助成金への依存度を下げる経営をめざし、新たな活動を模索して参ります。誠にお恥ずかしい話ですが、この時機に改めまして、劇団活動サポートや賛助会へのご入会など、継続的なご支援をご検討いただければ幸いです。

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・劇団活動サポート … 一口 3,000円
・年間サポート(賛助会員)
  A:年会費  30,000円/特典:山の手事情社公演(自主公演)のご招待チケット各 2 枚
  P:年会費 100,000円/特典:山の手事情社公演(自主公演)のご招待チケット各10枚
※ 年間サポートの詳細やお手続きの方法は最後に記載しております。
※ 既に『methods』・『過妄女』のチケットをご購入の場合、年間サポート年会費は差額を頂戴いたします。
※『methods』&『過妄女』の公演期間中も承ります。受付スタッフにお声がけください。

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 「決して安くはないチケット料金で、客席は満員なのに、なぜ赤字になるの?」
 というご趣旨のご指摘をよくいただきます。傍から見ればそのような感想をお持ちになることに、全く異存はありません。しかし助成が受けられない場合、売り上げから稽古場や劇場、また美術や衣装などにかかる費用を差し引くと、ほとんど残る金額はなく、出演者やスタッフに十分なギャランティーが支払えないのが実態です。作劇というのは現代社会にあってはとても効率の悪い作業なのです。
 経済的な視点に立てば、続けるのがばかばかしい、というのが私たちの本音です。もちろん「演劇」や「表現」はエゴの発露です。誰かに頼まれて行なっているわけではありません。嫌ならばやめればよいのです。けれども「演劇」「表現」を行なう上で背骨となる〈演劇的教養〉は、わが国の人々の価値観や日本語の豊かさを守る上で欠くことのできない文化なのではないか、またそれを維持深化させるのは現場にいる私たちだけなのではないか、という使命感のような思いが活動を続ける中で芽生えてきました。そして今ではそれが活動継続のモチベーションになっていることもまた正直なところです。

 劇団とは〈演劇的教養〉を共有している集団であり、その「共有」が最大にして唯一の資源・財産です。
 それでは〈演劇的教養〉とは何か。私たちはこんなふうに考えています。
 それは「旅」をして得られる感覚に似ています。旅をするかしないかが各自の判断にまかされているように、〈演劇的教養〉に触れるかどうかも個人にゆだねられています。「旅」をしないからダメだ、ということがないように、〈演劇的教養〉に触れないからといって正しいとか間違っているということはありません。
 ただ、「旅」をしたことがある方ならおわかりでしょうが、たとえば海外を「旅」すると、私たちが日本で常識だと思っていたことが全く通用せずにびっくりしたり、今までに出会ったことのない風景や人物や食べ物に接して心が揺さぶられたりします。結果として人間や世界に対する認識が広がり、理解が深まり、リフレッシュされます。リフレッシュされるということは、単に元気が回復することだけでなく、自分を今まで以上に豊かに把握する体験でもあります。「演劇」的なものに触れることで得られる「教養」とはそのようなものです。

 さて、〈演劇的教養〉の「共有」には恒常的な活動の場が欠かせません。私たちの公演製作は、およそ1年前から始まります。定期的に稽古場に集まり、作品理解を深める研究や発表を行ないます。半年前からは週3日、2カ月前からはほぼ毎日稽古場に集まり、本番に向けた稽古を実施しています。
 専用稽古場は、必ずしもすべての劇団に必要なものではないかもしれません。しかし、私たちのように手間をかけた芝居の作り方をする集団にとっては恒常的に使用可能な稽古場が、新しい表現を生むためには欠かせないと考えています。
 2002年に世田谷区に専用稽古場を持って以来、『オイディプス王』『道成寺』『タイタス・アンドロニカス』『傾城反魂香』などの作品が生まれ、国内外で再演を重ねつつ、劇団の代表作品になりました。また2013年に現在の大田区の稽古場に移転してからも、『テンペスト』『女殺油地獄』『うリアしまたろ王』など、国内外から注目される作品を発表することができた背景には、専用稽古場の存在があったと痛感しています。

 これまで稽古場の維持を含む劇団運営には、劇団員にも経済的負担を負わせてきました。しかし、それにも限界があり、このままでは稽古場を手放し、来年度以降の活動を大幅に縮小せざるをえません。稽古場維持のために、今まで以上の稽古場の活用も考えています。専門家あるいは一般の方向けの演劇ワークショップや、〈演劇的教養〉を活用した就職活動や企業研修セミナーの実施、小規模な有料発表会の開催など、新たな収入獲得方法を検討しています。もちろん劇団員が稽古場の外に出て、〈演劇的教養〉のすばらしさをより多くの方々に伝えていく機会も今まで以上に増やして行こうと考えています。
 それは助成金への依存度を下げていく活動でもあります。昨年たくさんのご支援を賜わりながら、大変厚かましいお願いであることは重々承知の上で、私たちの活動にお力添えをいただければ何よりです。

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・劇団活動サポート … 一口 3,000円
  ※ 『methods』&『過妄女』の当日パンフレットにご芳名を掲載いたします(匿名でも承ります)。

・年間サポート(賛助会員)
  A:年会費  30,000円/特典:山の手事情社公演(自主公演)のご招待チケット各 2 枚
  P:年会費 100,000円/特典:山の手事情社公演(自主公演)のご招待チケット各10枚
  ※ 期間は、4月~翌年3月までの一年間です。年度途中からのお申し込みも可能です。
  ※ 公演の当日パンフレットにご芳名を掲載いたします(匿名でも承ります)。
  ※ 本公演以外の劇団情報を随時お送りいたします(企画公演、発表会など)。
  ※ 年に一度開催する活動報告会ならびに劇団員との交流会にご招待いたします。
  ※ 既に『methods』・『過妄女』のチケットをご購入の場合は差額を頂戴いたします。

■ お手続きについて
下記いずれかの方法でお振り込みをお願いいたします。
郵便振替用紙以外でお手続きされた場合、お客様の情報がこちらに届きません。
お手数ですが、お名前、ご住所、電話番号、ご支援いただける内容(劇団サポート/賛助会員)を下記劇団オフィスまでご連絡ください。ご連絡はお手続きの前後どちらでも結構です。

・郵便局(郵便振替)
  口座記号番号:00150-6-536665/口座加入者名:劇団山の手事情社
  ※ 通信欄に劇団サポート(口数)/賛助会員AまたはPをご記入ください。
  ※ ご依頼人欄にお名前、ご住所、電話番号をご記入ください。  

・銀行振込
  ゆうちょ銀行  ゼロイチキュウ  当座預金  0536665
  ※ お手数ですが、お名前、ご住所、電話番号、ご支援いただける内容(劇団サポート/賛助会員)を下記劇団オフィスまでご連絡ください。

本当に申し訳ございませんが、振込手数料はお客様にてご負担いただきたく存じます。

■ お問合せ
劇団山の手事情社 電話:03-6410-9056/メール:info@yamanote-j.org

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