10/02/15

春琴しよう

『春琴しよう』の現場より

こんにちは。
研修生担当の越谷真美です。

いよいよ『春琴しよう』の予約受付始まりました!

現場は本番に向けて一分、一秒も無駄にできず
稽古に熱中しております。

研修生たち、真面目で一生懸命です。
でもまだまだ想定の範囲内な彼ら。

岩淵氏による繊細な演出。
越谷による感情的なダメ出し。
それよりも大事なのは、
劇的だと思える瞬間を自分たちで掴んでいくこと。
殻を破ること。

本番まであとひと月半。
知られざる彼らの魅力をお見せします。
ご期待ください。

以上現場より
越谷がお届けしました。


越谷真美

10/02/15

山の手事情社稽古場

渋谷から20分/若手合宿

合宿
 集団行動には慣れているはずだった…。
若手の合宿が川崎市の宮崎台で3泊4日行われた。
私が入団した頃、劇団は富山県の利賀村で
演劇フェスティバルなどに参加。
1ヶ月ちかく東京を離れ山に隠る。
集団生活を余儀なくされる。
逃れられない環境におかれる事は楽しいこと
ばかりではない。
が、個人的には集団生活は嫌いじゃない。
当時は特別東京が恋しいとは思わなかった
記憶がある。

 当日
合宿中に研究発表のある私は大量の本を持ち、
縄で縛ったマット運動に使うマットを抱え、
トランクを引き、
ふらふらと人にぶつかりながら都内を移動。
何故都内でっ・・・という思いから、
合宿所についた早々帰りたくなった笑。
都内(川崎だが)だからゆえに、そう思ったのだろうか?
今までは環境がガラッと変わった分まぎれていたのだろうか? 
先輩がいないが故のプレッシャーからだろうか?

合宿所
 不都合なく快適な場所。
公務員さんたちはなんと優雅に時間を
過ごしていることよ。
皆さん親切でした。
私たちは、朝の散歩に始まり、朝、昼、晩、と
みっちり稽古。
食事とお風呂の時間以外は稽古稽古稽古。
みっちり〜!
が、たまに一人になりたくなり、個室トイレへ。
自分たちの泊まっている2階フロアを避け1階へ。
「使用中」
考える事は皆同じか・・・。
あきらめて泊まってるフロアへ。
「使用中」
さらには三階。
「使用中」
え〜ん帰りたい。

終わり
 若手だけという環境、初めての合宿。
メニューの詰まった3泊4日。
役者としてやることの多さ、未熟さ。
責任能力。集中力。
嫌でも集団生活から見えてくる自分。
沢山の失敗があり、沢山の収穫。
帰り道、縄で縛ったマットを抱え、
大荷物を持った集団が、疲れ果てた顔をして
都内(川崎)をうろうろ。 
主催者が一言
「一緒だと思われたくない・・・」
いやいやあなた様は代表ですから!
 
 皆様お疲れ様でした。
そして途中で見学に来て写真を撮ってくれた氏家さん
ありがとう。


植田麻里絵

10/02/12

山の手事情社稽古場

ひゃーあ!/若手合宿

夜の23時。
溝口の路地裏で両手を上げ背伸びをしていた。
ボロボロの身体にお酒もはいっているのに、何故か
気持ちは晴れやかで不思議な心地に包まれていた。

というのも5、6年ぶりに山の手の若手合宿が
復活したのです。
“3泊4日宮崎台の青年の家”
提案が出た時は
「バイトや家事などを気にせず真剣に芝居作りするのもありかな!」
と軽い気持ちだったのですが稽古メニューを見た途端
「もういいよ!」
と塞ぎこんでいました。

当日の朝、憂鬱で寝れず渋々支度し、シャワーを浴びて、地図を一瞬見て40分あれば着くと判断し机の上に
置き、自転車で宮崎台に向かいました。

後悔先に立たず…。

自転車を漕ぎ始めて10分で道に迷い、人に聞きまくってヘトヘトになりながら1時間半かけて駅に着きました。
流石に「なんとかなる」をモットーに生きている己を
呪いました。

しばらくするとマットと人ひとり入るぐらいのカバンを
持った同じく疲れきった顔のメンバーがぞろぞろと
集まり、とても異様な雰囲気の中、青年の家に
向かいました。
青年の家は坂を登った丘の上にあり、隣には『希望』『一生懸命』と筆で書かれた紙が窓から覗かせる
小学校がありました。コンビニも近くにはなく、地元に
似た景色が唯一沈んだ心をほっとさせてくれました。
施設内は50人ぐらいは宿泊できる広さで設備も充実
しているのに、何故か、平日だからか、貸し切り状態。
息つく間もなく稽古開始。
柔軟、筋トレ、マット運動、発声、滑舌、エチュード、
セリフ、集団発表…が朝7時から夜中の2時まで3日間
続きました。
「あぁーー、思い出したくもない!」

今は合宿トラウマにかかり、だらだらとベットの上で
リハビリ中ですが、稽古と後は食べて寝るだけの
シンプルな生活が非常に貴重で新鮮で悪くないなと
思いました。
でもしばらくはいいや。


下野雅史