09/03/04

デコ

研修プログラムを終えて/文 秉泰

いつの間にか一年が経っていました。
脂のような汗を流し続けた春先の身体訓練。 毎日筋肉痛でしたが、同時に自分の体が嬉しい悲鳴をあげているのに気付き、興奮を覚えました。

しかしこれは後から来る困難への準備段階。
分かっていた事とは言え、やはり「自分」というものを突き付けられ、向き合い続ける。
芝居をやっていく上で一番辛い事でもあり、また一番の醍醐味。
それがあるからこそ芝居を続けていると言ってもいいのではないでしょうか。僕は。

これからも永遠に続く、終わりの無い作業。その縮図がこの一年にあったのではないかと思います。

「演劇」、そして「自分」との正しい付き合い方。その取っ掛かりを、山の手事情社研修プログラムの一年で学ばせてもらった気がします。

最後に助けてくれるのは、自分の身一つ。


文 秉泰

−−−−−−−−−−−−−−−−−−
2009年度研修プログラム 詳細はこちら

09/03/03

drill

ヒトヲミルヒト

「演技指導に来て、たまたま出演することになっ
た医師の演技が忘れられない。俺は今まで何やっ
てたんだろうと思った。」

映画『ジェネラル・ルージュの凱旋』の
特集記事にあった堺雅人さんのコトバ。

ふと、それは当然じゃないかと思った。
「医師」を集めて演技をさせたら、
殆どの人が上手いんじゃないか?
というか・・・
いい医師ほど演技が上手いんじゃないか?
イヤというほど日々人をみてるんだし。
それを医療として還元してるのが医師。
演技に転換出来る人も居て然りじゃないか。

役者も人をみる。

観察して観察して観察して観察して
何かその向こうに見えるものを
自分を使って表現する。お客さんに還元する。
医師と違って、薬や医療器具は使わない。
そこには人間がいるだけ。

それが観る人の日常を少し刺激できれば。
それで観る人の何かが少し素敵になれば。
それで観る人が何かにはっと気が付けば。
ほんのちょっこっとでも。

初日まであと2週間とかそんななのに、
まだこの抽象っぷり・・・
でも、ドリルってそんな公演、じゃないか?

櫻井千恵

09/03/02

drill

人間だもん

先日、ルパムの稽古中に、
「もっとかわいい顔をして。」というダメ出しあり。
結構凹んだ安部みはるです。
してるつもりなんだけどな…。

先週、今年度の研修プログラム修了公演『デコ』が
無事に終了、去年の修了公演の事を思い出しますなぁ。
メソメソして怒られたっけ。
悔しいけど、面白かったぞ!

どっこいこちらも負けてられません。
そっちが凸ならこっちは凹だい。ドリルで穴開けまくりだい。

ところで、今どんな稽古をしているか、というと、
2人〜4人のチームに分かれて、短いシーンを作っています。
これが…とても性格のばれる稽古なんですよ。
とてもシュールなアイディアを出す人とか、あまり発言しないのにおいしい所もって行くやつとか、すごく膨らませ上手な人とか、負けず嫌いな人とか。
良い所も悪い所も、みんな魅力的、人間くさい。

こんな凸凹な私たちは、お客さんの目にどう映るのでしょうか。
見ていただかないと完成しないですものね。

小劇場「楽園」にて、お待ちしています。


安部みはる