06/12/13

YAMANOTE TRIP

今年の風邪は吐き気から

更新遅れてすみません!ノロ風邪に罹ってしまいました。ハヤリものに弱い大久保!
みなさんもお気をつけください…。
さてポーランド人との稽古です。今回はおやっさん(=チェシラク氏)の演出なの
で、四畳半ではありません。どんな演出になるかも分からないので、準備もできませ
ん。山の手では役者がある程度シーンを作っておくのが普通なので、何もない状態で
舞台にでることはほとんどないのです。

私は出番が遅いので、先に登場する役者たちを余裕で見ておりました。すると「なん
てみんな慌てふためいているんだろう」と見えるのです。四畳半でないと(歪んでな
いと)安心して舞台に立てない?
山本さんに「機械みたいだ」淳子さんには「おおげさ」とおやっさんはニコニコしな
がら遠慮がない。宏平さんと斉木のシーンに至っては二人の挙動不審者にしか見え
ず。大丈夫か〜!?とニヤニヤしながら見守る私。おもしろい!おもしろい!

そしていよいよ私の出番。
ポーンと何もない状態で舞台に放りだされるわたくし。
あれれ〜?なになに?なんで私はここにいるのかしら〜?
「舞台に立つ」ということはなんと難しいのでしょうか。
四畳半に守られて私は何かを怠けていたのかもしれません。
私の初登場は見当外れで、猫背で、存在意義の見出せない、みっともないものでし
た。
その場で感じろったって…舞台に出たら何がなんやらわからんわい!(泣)
しかしおやっさんは私の失敗をものともせずどんどん演出をつけだす。
しまいに「きみはミニスカートをはくんだ!!!」
ガーーーーーン!!!

こういう経緯でノロ風邪にやられたものとおもわれます。
ミニスカで舞台に出るのは初めてです。恐ろしい。

おやっさんは心の底から演劇が好きな人だと思います。
パワーが溢れている。信頼できます。
こういう情熱からできる舞台がどんなかたちになっていくのか…。
怖さとワクワクと発熱で、関節がばらばらになりそうなのです。

大久保美智子

06/12/08

YAMANOTE TRIP

おやっさんの演出

わかってるつもりだけど、つい忘れてしまいがちなことや、当たり前だけど難しくてあきらめてしまうこと。をおやっさんにしつこく言われる。

山の手の現場ではあまり言われないこと、多分当たり前のことだからいまさら言わないこと。

たとえば、「人に見せるために演じない。」「台詞は用意されたものじゃなくそのときに思いつくものだ。」「演技は反応である。」エトセトラ・・エトセトラ。
何回も何回も同じことを言う。もうわかったよ。と思ってから、はたと気付く。
自分が演技をつけるとき「何回も同じ事を言わせないで」と言ってしまっていたことに。大事なことだから何回も言うのだ。

おやっさんは元気がいい。無茶苦茶元気がいい。稽古場の誰よりも大きい声でしゃべり、誰よりも動く。すごい!しかも疲れをしらない。しんどい顔を見せない。このおやじ一体いくつなんだ?
多分おやっさんはすごく準備してる。そして、それを俳優をみながら現場でぶちこわしてる。頭が高速回転している。
でも、それを見破られない。

自分が演出するときと比べる。反省だ。当たり前だよ。大物演出家なんだから!でも勉強になる!

おわかりのようにおやっさんとはチェシラック氏のことである。日本語がわからないのをいいことに、自販機でジュースを買うおやっさんに「ここにお金入れてボタン押すんだよ、おやっさん。」などとタメ口をきいています。内緒にしといてください。

倉品淳子

06/12/08

YAMANOTE TRIP

コキ、ジジュチョウ

ども、山田宏平です。
イヴォナ稽古もはや4日目。サクサクとシーンづくりが進み、じわじわとこの作品の世界が皆の身体に馴染んで来ているのがわかります。まだまだですが。
われわれがポーランド語を使う頻度も増え、どんどんわかる単語も増えています。彼らも日本語とポーランド語の似た言葉を見つけてはゲラゲラ笑っています。今日の彼らのツボは「これはこれは」というセリフが向こうの「F○CK!」に相当する言葉に似ているというものでした(ちなみに僕らのツボは彼らの会話にやたら出てくる「ヤスダ(正確にはヤスダン?)」)。

「連想ゲーム」ばりの無意味な繰り返しはこの辺にして。

今日ようやくチェシラック氏に名前を覚えてもらいました。
ちなみにいち早く覚えられていたのは浦くん。でも「コウキ」じゃなく「コキ」なんですけどね。彼の役名「侍従長」がチェシラックお気に入りのフレーズなのか、この役名だけ日本語で呼びたがります。
次が大久保さんかな。「ミチーコー」に対するときのチェシラック氏の表情は他の俳優に接するときとちょっと違う気がします。
同点で倉品さん。稽古初日からバンバンポーランド人に話しかけていた成果でしょう。

斉木くんと僕は今日ようやく名前が定着した様子。
昨日までは「カズ…フィリップ(斉木の役名)」「んー(数秒考えて)…ツィリル(僕の役名)」でした。んー(数秒)ってなんだよ! と密かにやさぐれていたのですが、昨日の夜ぐらいから「コー…んー(数秒)…ツィリル」になり、
今日「コヘ」→「コーヘー」に進化しました。
ちょっと嬉しい。

まだ一人名前が挙がっていないひとがいますが、あの人は大丈夫です。稽古場でも圧倒的に無口ですが演技できちんとチェシラック氏と対話しています。公演が終わる頃には「サムライ」と呼ばれていることでしょう。
ね、王様(王様のまたの名はファウストとかアーロンとかいいます)。

実は今日、とてもやさぐれた事件(?)があったのですが、その話はまた次の機会に。

山田宏平