06/12/07

YAMANOTE TRIP

休む間もなく

再び森下の稽古場に戻ってきました。
中は少し肌寒く、暖房も入れて乾燥した空気の中、「王女イヴォナ」の稽古をやっています。トリップの稽古を始めたころ滝のように汗流していた夏が遠い昔のようです。
「王女イヴォナ」、カットしているとはいえ、結構長い戯曲です。以前読み合わせをしたときは普通に読んだだけで1時間40分くらいかかってましたが、演出家チェシラック氏の緻密な稽古のもと、きっちり芝居を作っていくとなるともっと長くなってしまうような気がしてなりません。でも内容は面白いですね。あんまりむずかしいこと考えなくてもこんなすらすら面白く読める戯曲もめずらしいかもです。作品に立ち上げてホントに面白い舞台にしたいと思います。
6人しか出ないので、一人当たりのセリフの量は当然多くなります。僕を含め全員がまだまだセリフが入ってない状態。現在頭の中は容量オーバー、先週までやってた「ファウスト」の膨大なセリフをどんどん忘れながら新しいセリフを入力している状態です。
皆様お楽しみに。

山本芳郎

06/12/05

YAMANOTE TRIP

最後の旅!王女イヴォナ

昨日は「ファウスト」千秋楽。
そして、今日からさっそくイヴォナの稽古!!
稽古場では、ジェンドブリ!!(ポーランド語でこんにちは) の声が飛び交います。

森下スタジオは、山の手事情社の役者6名と、
演出家チェシラック氏と、女優ユリアさん、通訳の松崎さん、そして私の10名しかいません。
山の手式稽古と違って、見学者(内部の人間でも!)お断りということで、
広い空間に、濃密な空気が流れます。

さっそく、今回の芝居について、講義がありました。
きたー!!
ヨーロッパ演劇の大主流である、「スタニスラフスキーシステム」!!
昔勉強しておいてよかった...。
四畳半ではNGとされるものに挑戦です。

簡単な課題が出たり、チェシラック氏の劇団で行う体の動かし方などをやってみたり。
山の手式稽古方法を見せてくれとのことで、
平行や二拍子、歩行などを披露。
「これから毎日この訓練を最初にやろう」
えっ?!
スタニスラフスキーシステムで芝居を作るのに、二拍子?
どうやら、何か考えがあるのでしょうか?

とにかくドキドキした初日なのでした。

小笠原くみこ

06/11/20

YAMANOTE TRIP

「11月19日」

9:00 目を覚ます。疲労とあまりの寒さに二度寝。布団が愛おしい。
9:50 起床。しわがれ声で美容室に電話。
10:15 美容室の近くのコンビニで肉まんを買う。歩き食い。
10:30 美容室。スタイリング等もいろいろレクチチャーしても
らう。
「イタリアのマフィアみたいですね」と言われる。しばし談笑。ちょとうれし。
しかし、終了時間を大きく超える。真っ青になる。
11:45 チャリンコを爆走。雨がぱらぱら。今日の天候に中指を
たてる。
12:35 稽古場に到着。着替えもそぞろに鏡の前へ。メイクを始
める。
「青い鳥、通しまであと10分です。」の声にペンシルを持つ手が震
える。なんとか間に合う。
13:05 青い鳥 通し稽古。開始前に安田とヘアメイクのナオさんにメイクについて早速ダメダシをもらう。だってしょうがないじゃん20分でしあげたんだから…。ナオさん今度のみ行きましょ。
14:45 青い鳥 通し終了。しばし茫然。メイクを落とす。
14:55 微妙な時間帯に、山本さんから「ファウスト」の僕の役についてアドバイスをもらう。今回は特にお世話になっている。感謝。年末麻雀やりましょ。
15:00 青い鳥 だめだし。
15:45 青い鳥 抜き稽古。こっそり稽古場を抜け出しコンビニでおにぎりと菓子パンを買う。雨。
16:30 メイクを始める。思考。今までのさまざまなことを思いめぐらす。
17:15 結局考えることをやめる。仰向けになる。
17:30 ファウスト 通し稽古。出番終了後、真っ白になる。
19:00 ファウスト 通し終了。メイクを落とし、すぐダメ出し。
20:00 休む間もなくトラックに積み込み。大雨。
コンテナの中で気が遠くなる。

21:30 明日の仕込みについて舞台監督の元さんから挨拶。また飲みましょ。
22:00 帰宅。雨の中チャリンコをこぐ。中指を立てる気力もない。
23:00 ビールと弁当。 風呂。至福の時間。
翌6:30 気がつくとベットで爆睡していた様。脇には空き缶と掛け布団。となぜか、
こち亀。慌てて稽古場日誌を書き込む。

いよいよ『トリップ』は劇場入りです!
御来場お待ちしています。
岩淵吉能

****************************
今回をもちまして YAMANOTE TRIP 稽古場日誌を終了いたします。
いままでご愛読いただきありがとうございました。
劇団員一同、劇場でお待ちしております。