06/08/22
「本当の肉体」
本日は劇団の稽古はお休み。
ですが研修生担当の私は、研修生稽古のため稽古場へ。
研修生担当とは…→
山の手事情社では1年間の研修生制度を設けていまして、毎年劇団員が2名担当になり、研修生の稽古を見ていきます。
私は去年に引き続き、担当2年目!!
今年は美声の持ちぬし山田宏平氏とペアで、11名の研修生と共にたたかっています。
本日の研修生の稽古場では「ぎょええ〜」「もぎぃおえぇ〜」など奇声が響き渡っています。
とともに「その声はそんな体じゃない!」「喜びだろ! 喜びのもぎぃえ〜なんだよ」などのダメ出しをあびせる宏平さんと私。
えっ。いったいどんな体だって?
確かにあるんですよ〜!! 見ていてグッとくる体が!
=声や感情と繋がっている体です!
繋がった時のエネルギーはすごい。
あ〜人間ってエネルギーをすごく持っているんだな〜と実感しますし、そんな肉体を出し惜しみしていることがもったいなく思います。
もっと全身でぶつかれ! でないと自分の本当の肉体には出会えないぞ。
自分が出会えてないのに、相手(他人)にも伝わるわけがない。
などと思いながら研修生にダメ出しをしていると、自分の求めていること見たいことに改めて気付きます。
私は本当の肉体が見たい!! と最近無性に思います。
肉体から沸き起こる本当の声や感情。
ある台詞(言葉)を話す(話さずにはいられない)本当の肉体。
本当に全身で相手に向かっている肉体。
そんな肉体に研修生には出会ってほしいし、私も出会いたい。
山の手事情社の《四畳半》では、自分と相手役とのあいだの向かいあうエネルギーを見せることが一つの重要なポイントです。
私は果たして本当に全身で相手と向かいあっているのか? やっているつもりになっているだけじゃないのか?
相手役と本当に繋がっているのか?
などなど…恥ずかしながら一番大事なことに今さらながら気が付いてきました。
「YAMANOTE TRIP」では、《四畳半》を通して本当の肉体のぶつかりあい=人間の魂のぶつかりあい、をご覧いただくことができるよう、日々探っていこうと思います。
山口笑美