14/01/23
『偶然か必然か』
ドン・ジュアンはロードムービーの様な戯曲です。
ドン・ジュアンとスガナレルは何処かにむかって歩いている。目的はよくわからない。
その道中起こる様々な出来事が物語になっています。
最初この戯曲を読んだ時、何が言いたいのかよく分かりませんでしたが
「ああ、こりゃダーツの旅なんだ。たまたまの出会いを戯曲化したものなのね。」
に落ち着きました。
私もたまに旅行にいくが、道中様々な人達と出会う。
トラブルに会う事もある、嫌な反面ワクワクする。
せっかくだからそこに何かしらの意味や運命を求めたがる。そうしないと自分である必然性が弱まるから。
ただ後々考えるとその出会いはただの偶然だった事がほとんど。
お決まりの文句「僕達が出会ったのは運命だったんだよ。」は「たまたまだったんだよ。」に鮮やかに変換出来る。
演劇だってそんな大したものじゃない。でもごくたまに人の運命を変える程の出会いがあります。
その様な偶然を皆さんに与える作品になりますよう。
劇場でお待ちしています。
川村岳