14/01/07

ドン・ジュアン

『味わう事』

夏頃からお腹を壊し、まともな食事ができなくなっている。
いっそ、ベジタリアンになってしまおうか…。
美味しいものを食べることが大好きな自分にとっては拷問だ。

食べれない事が続くとエネルギーも、集中力もなくなり 、キレやすくなる。
すれ違う人に意味も無く頭突きを与えたくなる。
飢餓状態は犯罪を起こしやすいのかもしれない。
ある時、帽子が大きくなっているのに気づき、脳みそも縮んでしまったのだと驚く。これ以上脳みそがなくなったら危険だと、勝手に恐怖に陥る。
様々な事が殺伐としてくるのだ。

いかに美味しく、楽しく、人生を送ることが贅沢か身に染みる。

食べる行為は色、匂い、味覚を総動員する。
演劇も同じ。
もっと多くの感覚と言ってもいい、を総動員して味わう事である。
『ドン・ジュアン』でどんな料理をお客様に提供できるだろう。
どんな事を味わっていただけるだろう。
美味しい食事をした時に感じるハーモニーを演劇でも味わえるようにしたいものだ。

稽古場では、1つのシーンを味わいつくすのに、ああでもないこうでもない。
美味しさが滲み出そうでまだ溢れて来ない状態だ。
噛みちぎってみたり、飲み込んでみたり、気づけばずーっともぐもぐして味もわからなくなっていたり。消化不良を起こさないように、余念のない稽古が進んでいます。

モリエール攻略!
劇場でお待ちしています。

植田麻里絵

14/01/05

ドン・ジュアン

『堕落論とストーカー』

数ヶ月前のこと。
にわかに盛り上がった日本文学熱で、文豪を調べまくっていた。
そこで出会ったのが、坂口安吾「堕落論」。
こ、これ・・・ドン・ジュアンのことをいっとる! と大興奮。
読んだことありますか?!
ちょっとだけ抜粋。
「人間は堕落する。義士も聖女も堕落する。それを防ぐことはできないし、防ぐことによって人を救うことはできない。人間は生き、人間は堕ちる。そのこと以外の中に人間を救う便利な近道はない。」
ふぉー!!
ドン・ジュアンの生き方そのものだ。
にわか知識だが、坂口安吾はアテネ・フランセに通い、フランス文学を学んでいたそうで、当然モリエールも読んでいる。
きっとモリエールからも多大なインスピレーションを受けているはず。
神様を崇拝しても、親に義理を尽くしても、ひとりの女性に誠を捧げても、周囲に迷惑をかけまくって自分の人生を貫き通さなきゃ生きたことにならないってことですよね?!
坂口先生!
すごく短くて読みやすいので、ご興味のある方は是非ご一読ください。
(ネットでも読めます)

さて、所変わって稽古場では。
現在、山本氏のストーカーと化している私。
今回いただいている役の出番が山本氏と2人のシーンだからである。
山本氏はいろんなシーンにひっぱりだこでなかなかつかまらない。
独りで黙々と稽古をしていても、《四畳半》はうまくならない。
ゆえに、今何処にいるかをチェックする日々。
稽古場にいるな。
休憩中だな。
もう帰ったな。
ジャージを稽古場に忘れて行ったな・・・。
等々。
ほとんど変態である。
隙をついて稽古をお願いしなければならないが、引っ込み思案が災いしてムッツリしている。
まずい。まずいぞ!!
恥ずかしさや自信のなさなんてかなぐり捨ててグイグイ行かなくては。
こんな時こそ堕落論だ。
落ちるところまで落ち切れ、私。

こんな具合で、目下寒空を吹き飛ばしつつ稽古に励んでいます。
何処までグイグイいけたのか、劇場でご確認ください。

安部みはる

14/01/05

ドン・ジュアン

「ドン・ジュアン」俳優インタビュー1

現在、新作公演「ドン・ジュアン」の製作、真っ只中です。
現場の様子を、映像にて配信しています!

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