11/05/12

傾城反魂香/ルーマニア

マングローブ

稽古場でマングローブと言われ。
マングローブ?
何のことやらと
家に帰り、ググってみる。

・・・。

オカマかい。

今回、10名の出演者なのだが、
途中の《ルパム》と呼ばれる山の手事情社のダンスシーン。
踊り手が男子5名、女子3名の計8名。
元々、男の振りと女の振りにわかれた構成になっているこの《ルパム》、
男女比を半々にしたほうがいいのではという話し合い。
ふんふんと聞いていたが、
女振りに回される。
いつもは女性が演じている雅楽之助を今回、男性が演じます。
つまり、俺。
《ルパム》もそのまま斉木が引き継ぎ、振り写し。
腰をぐわんぐわん動かしたり、
ぐいんぐいん寝転がったり、
ぐいぐい腰を突き上げたり。

そして、冒頭の発言に巻き戻る。

サイキック・マングローブ。

雅楽之助は元々、男なんだ。
男だからこそ出来る雅楽之助像をつくろうじゃないか。

待ってろよ。
ルーマニア。

斉木和洋

11/05/11

傾城反魂香/ルーマニア

いい女

皆さん“いい女”って、どういう女だと思いますか。
最近その問いが、コーヒーを飲みたいという衝動と同じように頭をよぎります。

先日飲み会の席で大学時代の同期の男に、
「俺絶対お前とは付き合いたくない。だってお前、男女関係に癒しとか求めないんだもん。」
と言われ、
そんなことないと否定する間もなく次の話題に移られ、
ホントに私には興味が無い事だけが強烈に伝わったという出来事がありました。

ふざけるな、と思いつつ過去を振り返る。
そうするとですね、確かに私は私の為に頑張ってくれない男も、
自分自身の向上の為に頑張らない男も、
彼氏としては不合格だと思っていた節があるなと気付いてしまったのです。
そして彼女に癒ししか求めない男には怒りさえ覚えていたことにも。

でも、だからなんなんだ。
女性は皆そうだ、私の考えは正論だ。

すると、酔っぱらった頭の中から何かが聞こえてくるのです。
五月蠅いなと耳を傾けると、それはこう言いました。

「その考え方飽きたよ」

と。
…誰だ、こいつ。

男性に尽くして、自分がわからなくなるくらいに追っかけて。
ただその人の傍にいることだけを考えて。
触れることだけを考えて。
慰め合うことを求めて。

そういう人間に、私は絶対になりたくないし、
そういう女はバカだと思っていました。
男の為に身を持ち崩すなんて弱い女のすることだし、
そういう女は幸せにはなれないと相場が決まっているんだぜ、と。

ところがですね、こんな考え方が浮かんできてしまったのです。

「じゃぁそれ程までに守りたい自分ってなんなわけ」


今回のツアーに持っていく『傾城反魂香』のヒロインの“みや”という人間は、
頭の固い私から見ればバカな女とも思えます。
一方で、世間の常識とは違う意味で強く、器が大きく、いじらしい
今の私では到底太刀打ち出来ないくらい“いい女”なのだろうとも思うのです。

この作品には他にもそれぞれの魅力を持った女性が登場します。
残念ながら今回は作品を見る側ですが、
この機会に“いい女”というものについて、
キャスト陣の演技を見ながら考えを深めていこうと思います。


私生活にも反映させてやります。きっと。

小栗永里子

11/05/10

傾城反魂香/ルーマニア

生き様

『傾城反魂香』稽古に励んでおります。

まずは近況報告。 
私事になりますが、
青汁の購入を決断しました。
連日稽古が続くと食生活が乱れがちになります。 
稽古の合間にゆっくり食べる気にもなれないので、
食べるのはコンビニのおにぎりやパン。 
どうしても野菜が不足がちになり、
しかも、昨年のツアーで感じたのは、
ハムやソーセージ、チーズ等は豊富に種類もあるのですが、
葉物の野菜が全く無い!
それらの対策として青汁に目を付けました。 

しかも三箱買うと、良い感じの枕がついて来る! 
稽古中どうしても首に力が入ってしまい、
痛くなってきたので良い枕の購入を考えていたので
ベストタイミング。

いえ、別に回し者じゃありませんよ。
青汁はルーマニアに持ち込む予定で対策はバッチリです。

さて本題。 
『傾城反魂香』にはたくさんの人物が出てきます。
細かい役柄も含めると20人以上。
僕も名前のある武士と、名も無き百姓の二役を演じますが、
武士には武士の、百姓には百姓の生き様がちゃんと存在するのです。
そのそれぞれの懸命な生き方が合わさってひとつの物語になる。
当たり前の事ですが、ともすれば話を回そうとしてしまったり、
状況を説明しようとしてしまう自分に対しての戒めとして。

作品の中に存在する身分制度や、時代背景がルーマニアで伝わるのか、
という不安が当初あったのですが、
今は俳優それぞれの舞台上での懸命な生き様は
きっと世界の人々にも伝わると信じています。

今年もメイン劇場で演じる事が出来るという、
俳優としての幸せ。
青汁飲んで、ラドゥ・スタンカ劇場にしっかり生き様刻み込んで来ます。

文秉泰