11/05/02

傾城反魂香/ルーマニア

扇風機

今回、スタッフとして
ツアーに同行することになりました
石原です。

さて
山の手事情社はただいま
各シーンごとに
登場する俳優が椅子にすわって
台本を読み合っています。

まだ動きなどはつけておりません。

出演者一同
熱をおびて台詞を発します。



稽古場は猛然と暑く
息苦しいほどの熱気につつまれます。

安田さんが

「空気いれかえてー」

と言うや否や
窓やドアをあけます。
うすら寒いはずの夜気が
ここちよいです。
稽古場にいた役者陣一同

ふぁーー

となります。
稽古場の熱気と新鮮な空気。
ここで毎年恒例の

扇風機。

まさしく空気の入れ替えです。

いまだ寒さの残るこの時期において
はやくも扇風機が投入されました。


今年

山の手事情社は

近松門左衛門『傾城反魂香』

を上演します。

洋物の作品から和物に心機一転

入れ替えです。

ルーマニアはシビウの
ラドゥ・スタンカ劇場に
熱気と
新鮮な空気を。

自分もスタッフとして
生ける扇風機と化してサポートしていこうとおもいます。


石原石子

11/05/01

傾城反魂香/ルーマニア

本格始動!

皆様、いかがお過ごしでしょうか。
山の手事情社は、今年もルーマニアに行って参ります!

一昨年の『タイタス・アンドロニカス』、
昨年の『オイディプス王』に続き、

今回私たちが取り組むのは、

近松門左衛門原作
『傾城反魂香』(けいせいはんごんこう)

です。

いよいよ日本の戯曲でシビウ国際演劇祭のメイン会場
ラドゥ・スタンカ劇場に乗り込みます。

果たして日本のシェイクスピア、
近松門左衛門はルーマニアの観客の目にどのように写るのか、
それは私たちが作品の本質にどれだけ迫れるかの挑戦でもあります。


ツアー出発までの約1か月間、
その激闘ぶりをお届けします!

越谷真美

11/03/23

The Dead Father

『2010年度の研修生修了会』

東日本大震災の影響で、延期になっていた「2010年度の研修生修了会」が密やかに行なわれました。
劇団員の炊き出し隊が「多国籍居酒屋」風な料理でもてなしてくださいました。 ちょっと様子を紹介いたします。
 安田さんから、卒業証書らしきものが配られましたが、研修生は「ウゲー」とか「あぁ〜」など奇声を発していました。(さて何が書いてあったのでしょう)
研修生の鯉渕君が造った「スピリタル」というお酒に(彼は趣味で酒を造っているのですが)漬けてあるさくらんぼを食べて「カーッ」。アルコール度数96度。
安田さんは渡辺陽一と化し、戦場カメラマンのようにシャッターを切っていると見せかけて・・・ 場内を荒らします!!!
斉木さんは今年大流行の花粉にやられて、美男の顔はどこへやら・・・。
私は、運動会のお母さんのように写真をとりまくっておりました。ファインダー越しに「皆さん〜お疲れ様でした」パシャ。


研修生プログラムでは、自分の殻を破ることが求められます。
様々な角度から、様々な手段で破ろうと試みるのだけど、そう簡単には破れない。
一年を通して、「あ、簡単には破れないんだ」って事がわかっただけでも収穫です。
成長していく彼らを見ながら、その四苦八苦している姿に同調する。一緒に悩む、考える、落ち込む、固まる、逃げたくなる。本来なら的確な答えを導いてあげるべきなのだが、伝えることができるのは自分が経験してきた事。
それも初めて言葉にして伝えるため、表現が拙い。
ダメだししている自分の言葉が、そのまま自分に返ってくる。
あいたた・・・。 
よく、相方の斉木さんが仰っていたのは、
「苦手なことを率先してやれ、得意なことはほっといても自然と努力するんだから」
「良いところを多いに伸ばしてあげたい」と考えていた私の考えは、少し甘かったのかもしれません。

山の手事情社の研修生を一年終えた頃になると、皆どこかしら垢抜けます。
自分と向き合ってきたご褒美なのでしょうか。
大変なことですが「続けるのも才能」という言葉があります。
やっとスタートラインに立ったのです。
演劇をやるかどうかは別として、このまま手綱を緩めずにまっしぐら。
「私は私道」を切り開いていってください。
垢抜け続けて、究極のかっこよさを目指しましょう。

最後、お世話になった劇団員の皆様、関係者の皆様、本当に有難うございました。