11/02/06
『GIANT KILLING』(ジャイアント・キリング)
お前は今、本当に回りが見えているか?
と、時々、自分自身に問う事がある。それも意識的に。
そうしないと、いや、そうしても、手遅れになってる事がしばしばあるからで、僕はまぁ、ちょっとした事で一杯一杯になってしまう人なのだ。
目が泳ぐのなんか朝飯前で、体が硬くなるわ、つられて心も硬くなるわ、そしたら余計にテンパり出して、延々繰り返してしまう。
いわゆる、チキンハートである。それも重度の。
『GIANT KILLING』(監督が主人公のサッカー漫画。大好きです。)の登場人物、椿大輔。
彼もまた、チキンハートの持ち主です。どの位チキンかというと。
監督に自主練を見られた。それだけで、もうヘマだらけになるほどのチキンっぷり。
他にも、試合中の出来事で、自分が何とかしなきゃという強迫観念にかられた彼は、ボールだけを追って、味方のキーパーに体当たり。その結果、オウンゴールを献上してしまったりと、まぁ大活躍です。
そんな彼を、軽くしのぐチキンだと、自負出来てしまう位である。
どうしてそうなるか、分からない?分かりませんか。
でも、僕にはよく分かるんです! 同じ類の生き物ですから。
リラックスして、いつも通りやればいいんだとか考えてるうちに、あれ?!ってなって。 いつも、僕はどうしてるんだっけ?って余計な事考えちゃって、考えた挙句失敗して。
次こそは!とか、これ以上失敗出来ないとか、息巻いて硬くなって、挙句失敗したとクヨクヨし続けて・・・。
始末に終えないんだよ、この手のタイプは。
あぁ、回りからの視線が痛い。
「閑話休題。」
その後、監督はこんな言葉を椿にかける。
そのまま行け。何度でもしくじれ。
その代わり1回のプレーで観客を酔わせろ。敵の度肝を抜け。
お前ん中のジャイアント・キリング(番狂わせ)を起こせ。
僕のジャイアント・キリング。
それは、一体なにか。起こす事が出来るのか。
泣いても笑っても時間は限られている。
何とか、足掻いていく事しか僕は知らない。
だから、足掻いていく。
増木啓介
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