09/05/09
初、通し稽古
憧れの海外公演!!
遂に私も行ける日がやってきました。
しかしながら、喜びをかみしめる暇もないほど、
日々シェイクスピアの言葉に振り回されている三井穂高です。
今日は初めての通し稽古が行われる日です。
一寸たりとも気は抜けません。
安田さんとのシーン稽古もいつにも増して白熱して
おります。また他の役者は、廊下でそれぞれ個人練習をしています。
川村さんは『全ての悪事を聞いて生まれ変わる瞬間』の姿を模索しようと、ほぼ玄関に頭をつっこみながら繰り返し鯱のポーズをとっています。
宏平さんはアップしているのでしょう、丁寧に体を動かしているのですが、骨か関節かそれとも喉が鳴っているのかよくわからない空気の抜けるような『かぽっ』という音が体から聞こえてきます。
そんな周りの空気に気圧され、私は所在がなくなってしまいました。
通し稽古まではまだ二時間もあるのに!!!!!!!!
何度か集中を切らしながらも、自分の課題をクリアしようと稽古するものの時間ばかりが過ぎていきます。
『おい 落ちたのか』という台詞を壊れた蓄音機のように繰り返し、ちっともよくならない自分に腹が立ちます。
こうなったらあとは度胸だ!と今までは思っていましたが、最近度胸で勝負するにはそれ以前の地道な稽古があって初めて成立する事を実感したばかり、もう八方塞がりです。
容赦なく始まる通し稽古で、これでもかと突きつけ
られる己の癖やいたらなさ…。
厳しく立ちはだかる現実を、受け止めなくては、先へは進めません。
気付かされる事が多すぎてオーバーフィート気味の毎日を送っていますが、これって贅沢な事なんだよな…
とにかく長くて短い1日でした。
三井穂高