10/05/10
そこにある悪夢
「オイディプス王」のコンセプトに悪夢というキーワードがあります。
近頃私の悪夢といえば、受け身稽古をしている斉木先輩です。
基礎訓練として全員で受け身やマット運動をしていますが、斉木さんが受け身で床に身体を打ち付けるときの音とそれに伴う振動が尋常じゃありません。
ブタ殺しの威名を誇る先輩の荒技に喜んでいる劇団員たちの反応が信じられない。
調子にのってどんどん激しくなっていくではないか。
床が抜ける…
壁が崩壊する…
隅で人知れず強ばっていく私の身体。
あれは受け身じゃない、肉弾攻撃だ、
思っているのは私だけなのでしょうか。
稽古場は戦場です。
越谷真美